学校給食

楽しみにしていた給食の時間に、悲しい思いをしたという子供たち。その話を聞いた女性の主張と校長の反論を、『The Mirror』などイギリスのメディアが伝えている。

■給食を取り上げたスタッフ

イギリスの学校に子供たちを通わせている女性が匿名でメディアの取材に応じ、「2月2日に給食を取り上げられた児童たちがいると、うちの子供に聞いた」と情報を漏らした。

このとき一部の児童たちのトレーにはピザ、クッキー、ペットボトル入りの水が置かれていた。しかしそれを見たスタッフが「今日はダメ」と吐き捨てて取り上げ、食べることを許さなかったというのだ。


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■「親に話しなさい」と指示か

スタッフは児童たちに対し「お父さん、お母さんに『(給食費の)滞納がある』って伝えなさい」と指示。児童たちは思わず涙を流したが、スタッフは同情するどころか給食を捨てて、「あなたたちが手をつけたものだから」などと説明したのだという。

同女性によると、数日前には学校から保護者宛ての文書が送られてきたとのこと。「(引き落とし口座の)残高が不足している家庭に対して『法的措置を取る』という脅しのような内容でした」とも話している。


■子供が泣きながら電話をかけ…

ショックを受けた子供たちは親に泣きながら電話をかけて、「残高を確認してほしい」と頼んだ。だが、すぐに入金しても処理に時間がかかると言われ、給食をあきらめるはめになったのだそうだ。

子供たちに「友達がこんな目にあって泣いちゃった」と聞かされた女性は、「生活費の高騰でお金に困っている家庭が多いのです」「もっと良い方法があったのではないでしょうか」と、怒りと疑問を投げかけた。


■校長先生が反論

メディアの取材に応じた校長は、「うちの学校では(どのような事情があっても)児童には給食を与えています」と述べて女性の主張を否定。給食の提供を拒否したことは過去にもなく、経済的に苦しい家庭があることも理解していると語った。また給食などにかかわる方針については「保護者・児童たちに文書で説明してある」とも話し、理解を求めている。

この件については「親が悪い」という声も多く、「未払いがあるのであれば学校に説明してから子供を通学させるべき」「子供に恥をかかせたのは親ではないのか」という意見もある。

日本でも、生活が苦しく困っている家庭がある。給食費の支払いが困難な場合はまずは学校・自治体などに相談し、就学援助制度について調べてもらう方法もあるだろう。

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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

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