2022年3月から始まった日向坂46新メンバーオーディションで、50,000通を超える応募者の中から選ばれた、清水理央、宮地すみれ、正源司陽子、石塚瑶季、山下葉留花、平尾帆夏、渡辺莉奈、藤嶌果歩、平岡海月、竹内希来里、岸帆夏、小西夏菜実の四期生12名は、9月から毎日1名ずつOFFICIAL YouTube CHANNELで紹介され、連日“おひさま”(ファンの総称)が釘付けとなったが、今回四期生だけによるステージ「おもてなし会」2日目が12日、幕張イベントホールで開催された。


発表されるや否や大きな反響を呼び、チケットは即日ソールドアウト。各配信プラットフォームでも続々生配信メニューを発表するなど、大きな注目を浴びているそんな初々しいメンバーが、約2ヶ月間の練習成果を発表する、”おひさまおもてなしする”会。今月3日、乃木坂46櫻坂46日向坂46の坂道グループのライブにおける「有観客公演開催についてのガイドライン」 の改訂を発表。待ちに待った“声出し”が解禁になったことを受け、本公演でも大きな声援が帰ってきた。



影ナレは、小西、竹内、平尾が担当。「初めての大舞台、おひさまからたくさんのパワーをもらいたいです!」と投げかけ、声出し解禁ということで、声を出す練習を提案。「3年ぶりに声を出す準備は出来ていますか!?」「笑顔で楽しむ準備は出来ていますか!?」「盛り上がっていくぞー!」と会場をヒートアップさせた。


ひとりひとりの自己紹介のあと最初のMCでは、平岡が「おもてなし会ってアイドル人生で1回しかないんですよ。だから今日にすべてをぶつけて絶対に“満足だ!”って思ってもらえるように精一杯頑張りますので、最後まで楽しんでいってください!」と意気込んだ。


おもてなしの出し物紹介には寄席でおなじみのめくりが用意され、その達筆は書道を得意とする藤嶌がしたためたそうだ。まずは先輩たちも経験した、伝説のパフォーマンスであるマーチング&カラーガードが引き継がれ、清水、藤嶌、小西、石塚、竹内、平尾がマーチンドラムを、渡辺、岸、山下、正源司、宮地、平岡がカラーガードを、そして先輩と同じ楽曲を使用し、四期生のチームワークを表現したダンスパフォーマンスで喝采を浴びた。石塚は「私、小学生の授業のリコーダーくらいしか音楽経験がほとんどなかったんですけど、吹奏楽部だった小西を筆頭にたくさん練習を重ねました。この太鼓が10Kgほどあってたいへんでしたが、協力し合えて出来たと思います」と息を弾ませ、宮地は「バトンの経験はあるのですが、ライフルバトンは全然違って、重さも投げ方も全部が難しくて苦戦したんですが、みんながいたからここまで楽しくできました。日向坂46でカラーガードと言えば…?そうです!実は東村芽依さんから直接ご指導をいただいて、本当にそれを励みに頑張ることができました」と安堵の笑顔をみせ、さらにダンスパフォーマンスについて岸は「本当に自信がなくて…でもみんながだいじょうぶって声を掛けてくれて、“誰も置いていかないグループなんだな”って思って、密かに感動してました」と吐露。メンバーは口々に「ずっとそばにいるよーありがとう」と温かい言葉で包んでいた。


藤嶌&宮地のハーフアップ姉妹の進行による即興劇。こちらも先輩メンバーも経験したが、「誰が・どこで何を・どうなった」の3つのシチュエーションを引き、1分間の相談のあと2分のインプロを披露する。くじ引きで決められた石塚×清水、宮地×岸、小西×正源司の3組で挑戦。周りに励まされながら、なんとかシチュエーションに沿って懸命に取り組んだ演技は、合宿の成果が出たのかどうなのか?会場からは温かい拍手が起こっていたが、小西は「もう二度とやりたくない…」と遠い目をしていたのが印象的だった。


つづいての「私服ファッションショー」でおもてなし。では、客席通路からメンバーが個性を出した装いの私服で登場。デートの待ち合わせをしている気分が味わえ、思わず笑顔になってしまう好企画だった。その流れで渡辺が藤嶌筆のめくりをめくると「おもてなしミニライブ」の文字が。僅か5ヶ月の期間で経験したこと、成長した過程がVTRで紹介され、ついに四期生だけのステージの「overture」が、歓声の戻ってきた幕張に地響きのように響き渡る。


1曲目は彼女たち初のオリジナル楽曲『ブルーベリー&ラズベリー』からスタート。歌唱後小西は「これから四期生が始まるんやめっちゃうれしいって気持ちなった曲で、今回から声出しOKになったじゃないですか?みなさん“ブルーベリー&ラズベリー♪”ってコールしていただいてます?もしかして?きこえてきました!めっちゃ嬉しかった」と声を弾ませた。ミニライブの意気込みを山下に振ると、声を潜め「日向坂46四期生12人…なかよしです。こんなに思いやりのある子いるんだって言うくらいみんな優しくっていつも助けられてるので、この12人の温かい思いをみなさんに届けられたら良いなと思います!」と高らかに宣言。そして正源司がセンターポジションを務める2ndDVD『ドレミソラシド』、デビュー曲の『キュン』は藤嶌がセンターを務め、“かわい♡”の笑顔にひと際大きな歓声が上がった。2番の“好きだよ♡”は照れながら正源司が。ふたたび歓声が大きくなった。小西がセンターを務める切ないシングルチューン『こんなに好きになっちゃっていいの』からダンスパフォーマンスでさらに会場を熱くして、名曲『青春の馬』を熱唱。


そして四期生ひとりずつの感謝のメッセージがファンへ届けられた。石塚は「『青春の馬』は私にとっても四期生にとっても思い出の深い曲で、そんな曲で初めてフロントをさせていただきました。研修合宿の課題曲だったこの曲を今日大勢の皆様に披露できるまでに自分たちは成長したんだなと、この景色を見て実感することができました。おもてなし会を通して、これを糧にこれからも四期生みんなで坂を掛け登っていきます」と感涙。

さらに岸は「話すこと全部飛んでしまったんですけど」と安堵したのか大号泣、その後「あ…思い出しました」と「感謝の思いを伝えたかったんです。ほんとに迷惑ばっかりかけて…でもそんなことないよって言ってくれて嬉しくって、日向坂46に入れてよかったです」ときれいな涙をこぼした。

小西は「私は最終審査のオーディションで、今まで一番頑張ってきたことは何かと聞かれた時に全然思い浮かばなくて。習い事やってなかったし、やりたい好きなこともそんなになかったので。でもオーディションの時はオーディションのことを一番考えていて。それで加入させていただいてからも日向坂46の活動が一番頑張っていることです。こんな頑張れることを見つけれた私はすごく幸せ者だなと思うし、このあたたかいひとりひとりと、温かいおひさまの方々、スタッフさんに出会えたこともすごく幸せ者だなと思います。これからも日向坂46という素晴らしいグループのメンバーとして活動していきたいので、これからもずっとよろしくお願いします」

清水は「私なんかが最初はアイドルなんてなれるのかな?って思ったけど、今も思っているけど、昨日もおもてなし会が開催されていて。そこで私は失敗ばかりで、みなさまに本当にご心配おかけして。みんな、「理央は明るくていつもまっすぐで」って言ってくれるけど、いつもそんな理央ではいられなくて、落ち込んでしまうこともあるけれど、いつもメンバーの四期とかスタッフのみなさまが落ち込んだ私に声をかけてくださって。「みんながいるから大丈夫だよ。理央ならできるよ」って声をかけてくださって。こんなに素敵な人たちに囲まれて、大好きな先輩方やこんな素敵な人たちに囲まれて、私がアイドルでここに立てていると思っています。これからも誠心誠意、謙虚さと礼儀、感謝を忘れずに成長していきたいなと思います。みんな大好きです!」

正源司は「研修合宿の最後のインタビューで“どんなアイドルになりたいですか?”と聞かれました。私は人生は選択の連続だと思っていて迷っている方もいらっしゃると思うんです。私はそんなときはそばにいてほしかったので、一人でもそんな方がいたら隣に寄り添えるようなアイドルになりたいと思っています。努力をひとつひとつ積み重ねてひとりのアイドル、ひとりの人間として立派に成長できたらいいなと思っています。そして大好きな素敵な日向坂46の先輩方と、四期生12人も加わってこれから一生懸命坂道を登って行けたらいいなと思います」。

竹内は「始めはつらい涙をたくさん流してたんですけど、最近は嬉し涙がたくさん出るようなったんです。それは四期生がすごく優しくて、先輩方も私たちにすごい優しい言葉をたくさんかけてくれるからだと思います。私も先輩方のようにカッコ良くなりたいし、優しいアイドルになりたいなと思ってます。そして、四期生の仲間はみんな個性豊かでみんな力強い人たちなので、みんなと一緒ならこれから先も明るいなと思います。弱い私って思われてるかもしれませんが、いつか絶対強い私と思っていただけるように頑張ります」

平尾は「私はアイドルになりたいではなくて、日向坂46のメンバーに成りたいという思いでオーディションを受けました。大好きな渡邉美穂さんに導かれてきたこの日向坂という場所はとてもあたたかい場所でした。実は加入してから渡邉美穂さんからお手紙をいただきました。そのお手紙を普段お守りだと思って、お仕事のときはいつも持ち歩いています。おひさまのみなさん、この四期生12人と一緒に坂を登っていただけたらうれしいです」。

平岡は「長年夢見た日向坂46になるという夢を叶えて、初めて見る高さの壁と、急な長い坂、こんなの越えられないって思うこともたくさんあります。でも大人になった今、そんな新たな壁にチャレンジさせていただけることってすごい幸せなことですし、その坂の先には優しく強く輝き続ける先輩方がいらっしゃるので、どんなに時間が掛かっても登り続けたいと思う天職に出会った気がします」。

藤嶌は「私の一番の課題はダンスで、ダンスは好きなんですけど、どうしてもちょっぴり苦手で。でも加入して最初の頃は「振り覚えが悪くて」って言って苦手なのをごまかしてたんですけど、最近はどんどんできない自分に嫌気がさしてきて「苦手なんです。無理なんです」ってネガティブな発言をすることもありました。でも、今日こうやって12人みんなで練習して積み上げたものを披露して、ダンスって楽しいな、パフォーマンスをするって楽しいなって心の底から思いました。こんな素敵な12人とこれからも一緒に活動ができるんだなと思うと、あらためて私は本当に幸せ者だと思いますし、いろんな力でどんどんみなさんに恩返しできたらいいなと思います」

宮地は「私はこの虹の景色に背中を押されて、本当に日向坂46が大好きで、このオーディションに応募することを決めました。最初は受かるとは思ってなかったんですけど、ここまで来ることができて、こんな四期生のみんなと出会えて、おひさまのみなさんとこうして会うことができて、本当に奇跡みたいな幸せな毎日を送れています。本当に夢みたいです。私は日向坂からたくさん勇気や元気をもらってきたし、背中を押してもらいました。そんな日向坂46の力になれるようなアイドルに必ずなります。これから楽しいことだけじゃなくて大変なこともたくさんあると思うんですけど、みんなで手と手を取り合って、絶対に一生懸命頑張っていきたいです」

山下は顔を覆い泣き顔を隠しながら「私は、5年前の坂道合同オーディションで悔しい思いを抱いたまま高校を卒業し、就職しました。今こうやって多くのみなさんの前で“日向坂46四期生”という名前を背負ってステージに立たせていただけていることが本当に夢のようです。これから誠心誠意頑張ります」。

渡辺は「いつも私は、つらいことや悩みごとがあってもひとりで解決しようと抱え込んだり、人前で絶対に泣かないようにしようって決めてたんですけど、どうしてもリハの期間で納得いかずうまく行かなかった時期がありまして、悔しくて涙があふれてしまったときに、四期生のみんなが駆け寄ってくれて親身に相談してくれて、こんなにも私を大切に思ってくれる人がいたんだなって、すごく助けられました。ある四期の子から「強がらなくていいんだよ。弱いところももっと見せていいんだよ」って言ってくれて。でも私は強い人間だと思ってたから、ふだん弱い自分を誰にも見られたくなくて隠していたんだなと思いました。自分の弱い姿をさらけ出せるようになった四期生の関係値はとても高くて、これから一生大切にしたいと思います。私の大好きな先輩たちに追いつけられるよう一生懸命頑張って参ります」。と心からの感謝に溢れた素直な思いをおひさまに届けた。


ライブのクライマックスでは、会場が虹色に染まり感動的な景色となる『JOYFUL LOVE』を歌唱。涙で声が震えながらも懸命に歌う12人に、おひさまはいつもより大きくて優しい“虹”を掛けた。これは紛れもなく、四期生の活躍と成長を、そして日向坂46メンバーとして精一杯の声援を贈るという約束の架け橋だ。


鳴り止まぬ“日向坂46”の“アンコール”呼びかけ応えたメンバーは、空色の「おもてなし会」ロゴ入りTシャツで登場。清水声出しの“円陣”で気合を入れ、ふたたび『ブルーベリー&ラズベリー』を披露。2時間30分にわたる全力パフォーマンスは2日間の日程を終えた。荒削りではあるが、一生懸命にステージを務め上げたフレッシュな12人は、先輩たちの背中を追いかけ、謙虚・礼儀・感謝を胸に力を合わせて坂道を登り始めた。


フォト:上山陽介

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