チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16の1stレグ、パリ・サンジェルマン(PSG)vsバイエルンが、日本時間14日29:00にパルク・デ・プランスでキックオフされる。今ラウンド屈指の好カードとなった優勝候補によるベスト8進出を懸けた初戦だ。
今季もビッグイヤー獲得を最大の目標に掲げるPSGは、グループリーグでユベントス、ベンフィカ、マッカビ・ハイファと同じグループHに入った。4勝2分けと安定したパフォーマンスを見せたが、勝ち点、当該成績、得失点差、総得点でも並んだベンフィカに全体のアウェイゴール数で上回られて無念の2位通過。この結果、今ラウンドで早くも優勝候補の一角と対峙することに。
国内リーグでは2022年を14勝2分けの無敗で終えたが、年明け以降は3勝1分け3敗と急失速。圧倒的な個の力に依存してきたツケが回り、攻守両面でチグハグな戦いが目立つガルティエのチームは、直近の公式戦2試合でマルセイユ、モナコというライバルにいずれも完敗。今季初の連敗という最悪な状況で今回の大一番を迎えることになった。
一方、2019-20シーズン以来の優勝を目指すバイエルンは、バルセロナ、インテル、ビクトリア・プルゼニと同じグループCに入った。三つ巴の争いが予想された中、圧倒的なクオリティを見せつけたナーゲルスマンのチームは、今グループステージ唯一の全勝突破。対戦相手を考えれば、首位通過のアドバンテージを得られなかったが、3シーズンぶりのビッグイヤー獲得へ力強いスタートを切った。
11連覇を狙うブンデスリーガでは先月の再開後に3試合連続ドローと思わぬ取りこぼしによって、混戦に巻き込まれている印象だ。ただ、直近2試合では格下相手に大量得点を挙げての連勝と復調。良い状態で今回のアウェイゲームに臨む形となった。
なお、両チームはこれまで通算11度対戦しており、PSGが6勝5敗と勝ち越している。直近の6シーズン中、4シーズンで対峙するお馴染みのカードは、2019-20シーズンのCL決勝ではバイエルンが勝利。だが、翌シーズンの準々決勝では1勝1敗も、アウェイゴール数で上回ったPSGがリベンジを果たしている。
◆PSG◆
【4-4-2】
▽予想スタメン
GK:ドンナルンマ
DF:ハキミ、マルキーニョス、セルヒオ・ラモス、ヌーノ・メンデス
MF:ザイール=エメリ、ダニーロ、ヴェッラッティ、ソレール
FW:メッシ、ネイマール
負傷者:DFムキエレ、MFレナト・サンチェス、ヴェッラッティ、FWメッシ、ムバッペ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関してはムキエレ、レナト・サンチェスの欠場が確定。その一方で、コンディションに不安を抱えるヴェッラッティ、メッシ、ムバッペの主力3選手が招集メンバーに入っている。
システムに関しては[3-5-2]、[4-3-3]の可能性もあるが、[4-4-2]の採用が見込まれる。スタメンに関してはヴェッラッティとメッシがスタメンで起用可能なことを前提に、前述の11人を予想。中盤ではファビアン・ルイスとヴィティーニャ、前線ではエキティケの起用も想定される。
◆バイエルン◆
【4-2-3-1】
▽予想スタメン
GK:ゾマー
DF:カンセロ、ウパメカノ、デ・リフト、アルフォンソ・デイビス
MF:ゴレツカ、キミッヒ
MF:サネ、ムシアラ、コマン
FW:ミュラー
負傷者:GKノイアー、DFリュカ、マズラウィ、MFヴァナー、FWマネ
出場停止者:なし
出場停止者はいない。負傷者に関しては守護神ノイアー、リュカ、マネといった主力が引き続き招集外となっている。
今月に入ってマインツ戦、直近のボーフム戦で[3-1-4-2]の布陣で戦ったが、今回の試合はメインシステムの[4-2-3-1]の採用が濃厚だ。スタメンは前述の11人を予想したが、古巣対戦のチュポ=モティングやニャブリを起用する可能性も十二分にある。
★注目選手
◆PSG:DFアクラフ・ハキミ
奮闘求められる世界最高峰の右サイドバック。チームとしての完成度の差に加え、世界屈指のトリデンテがコンディションに不安を抱えていることもあり、ホームといえども守勢が見込まれる今回の一戦。24歳のモロッコ代表DFはチームを勝利に導くため、攻守両面での奮闘が求められるところだ。
メッシが前線に入ることでボールを握られて押し込まれる展開が予想される中、守備ではコマンとアルフォンソ・デイビスという強力なユニットへの対応に奔走することになる。一方、カウンター主体の攻撃では中央で起点を作るメッシやネイマールをサポートするために持ち味の推進力が求められる。
今季CLでは無得点だが、直近のリーグ戦数試合では幻のゴールを含めて多くの決定機に絡んでおり、得意のボックス内への抜け出しやパワフルなミドルシュートで今季CL初ゴールを奪いたい。
◆バイエルン:MFジャマル・ムシアラ
絶好調の怪物MFが今季CL初ゴールを狙う。2020-21シーズンからドイツの盟主の主力を担ってきた末恐ろしいティーンエイジャーだが、今季は主砲レヴァンドフスキ退団によってより流動性が増すチームスタイルの中で完全な主役に定着。ブンデスリーガではいずれもチームトップの10ゴール7シストと見事なスタッツを叩き出している。
今季の完全覚醒によってベリンガムやフォーデン、ヴィニシウス、ハーランドらと肩を並べる次代のバロンドーラー候補は、ムバッペやメッシ、ネイマールというメガクラックと対峙する一戦において存在感を示すことが期待される。
今季ここまでのCLではコロナウイルス感染による1試合の欠場や途中出場が2試合ということもあり、リーグ戦に比べて存在感は希薄となっている。だが、先日のヴォルフスブルク戦で圧巻のソロゴールを挙げるなどコンディションは最高の状態にあり、守備のオーガナイズに問題を抱えるPSG相手に今季CL初ゴールを奪うチャンスは十二分にあるはずだ。
パリvsバイエルン、ミランvsトッテナムなど
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