ノートパソコンタブレットパソコンのODM生産を手掛ける深セン市億道信息(001314深セン)が2月14日深セン証券取引所のメインボードに新規上場した。公開価格35.00元に対し、初値は20.00%高い42.00元だった。取引開始後さらに値上がりし、終値は同44.00%高の50.40元だった。
 
 同社は2008年設立の民営企業で、15年に株式会社化して現社名となった。ノートパソコンタブレットパソコン、防塵防水などの強化端末などスマートデバイスのODM方式による研究開発、設計、生産、販売を主業務としている。高い設計開発能力、品質管理力などを活かしてTCL、長城科技、藍晨、陽華集団など中国内外の企業を顧客に持ち、中国本土の他に香港、ドイツフランス、英国、フィンランド、ブラジルなど80あまりの国・地域向けに販売している。

 18〜20年における同社ノートパソコン本体出荷数のODM市場全体に占める割合は0.2%前後、タブレットパソコン本体出荷数のODM市場に占める割合は0.1%前後。20年における防塵防水強化タブレットパソコンの世界市場シェアは3.09%、防塵防水強化ノートパソコンの世界市場シェアは0.54%、防塵防水強化ハンディターミナル型パソコンの世界市場シェアは0.19%だ。
 
 21年12月期の売上高は33億9150万元(前期比77.45%増)、純利益は2億2695万元(同23.18%増)。22年12月期の業績予測は売上高は27億3500万〜30億6500万元(前期比9.63〜19.36%減)、親会社株主に帰属する純利益は1億9000万〜2億1400万元(同5.71〜16.28%減)。
 
 新規上場に伴い調達予定の10億9422万元(約212億円)は、約59%の6億4422万元を広東省深セン市坪山区の研究開発・産業化拠点建設プロジェクトに、約41%を流動資金の補充に用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

【深センIPO】ノート・タブレットPCなどODM生産の深セン市億道信息、初値は公開価格を20%上回る42元