「なんだか鼻がむずむずする。これって花粉症?」
アレルギー花粉症の違いがよくわからない

そんなふうに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

本記事では、花粉症とほかの疾患の見分け方やセルフケアの方法について詳しくご紹介します。

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1.花粉症とは?間違えやすい疾患をチェック

花粉症とは、スギ、ヒノキなどの植物から出ている花粉が原因となり、鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状がでる病気を指します。からだの免疫反応が花粉に過剰反応して花粉を外に出そうとするため、くしゃみで吹き飛ばそうとする、または、鼻水や涙で洗い流そうとしているとされています。(※1)

また、花粉症とよく似た症状で、間違いやすい以下の疾患もあります。

1‐1.風邪
風邪の症状にも鼻水や鼻詰まり、くしゃみなどがあるため間違いやすいですが、花粉症とは異なるものです。風邪は鼻の粘膜に風邪のウイルスが感染し、炎症することによって起きています。鼻の症状だけでなく、発熱や寒気などがある場合は、風邪である可能性が高いでしょう。

1‐2.副鼻腔炎
副鼻腔炎も花粉症も鼻水の症状がありますが、花粉症の鼻水がさらっとしていて水っぽいのに対し、副鼻腔炎の鼻水はどろとして粘り気があるという違いがあります。

1‐3.寒暖差アレルギー
季節の変わり目は朝晩と日中の気温が大きく異なり、寒暖差によって体調を崩す方が多くなるといえます。寒暖差によって引き起こされるくしゃみや鼻水などの症状は花粉症によく似ていますが、寒暖差アレルギーの場合は目のかゆみなどがないことが多いという違いがあります。

2.花粉症対策はいつから始める?

スギ花粉の飛散時期は地域により異なるところではありますが、主に2月から4月にかけてとされています。また、飛散時期の前、花粉症の症状がでる前、遅くとも3月初旬までには対策を始めることをおすすめします。(※2)

3.花粉症症状を抑える対策方法

ここからは、花粉症の症状を抑えるためにできる対策方法をご紹介します。

3‐1.花粉に触れる機会を減らす
からだに侵入する花粉をいかに少なくするか、というのは、花粉症対策における大切なポイントとなります。花粉の飛散時期にはできるだけ外出を控え、外に出る際はマスクやメガネなどを着用するようにしましょう。(※3)

3‐2.腸内環境を整える
からだの免疫機能の70%は腸に集中しています。腸内環境を整えることにより免疫機能がアップし、花粉症アレルギーの対策ができるといえるでしょう。

3‐3.生活の悪習慣を改善する
睡眠をしっかりとる、毎日栄養バランスのとれた食事をする、この時期は過度な飲酒を控えるなど、生活習慣をしっかり整えておくことは、正常な免疫機能を保つことにつながります。また、こまめに掃除をしておくことで、部屋の中に侵入した花粉を取り除くこともできます。

4.花粉症の症状緩和には漢方もおすすめ(情報提供:あんしん漢方)

つらい花粉症の症状を抑え、根本から改善するためには、漢方薬もおすすめです。

花粉症は、花粉と体内のIgE抗体が結合し、神経や血管を刺激することで生じます。また、胃腸機能の低下や水分代謝の乱れ、冷えや季節の変動による免疫機能の低下も原因として考えられます。

花粉症対策に用いられる漢方薬には、

・鼻水や鼻詰まり、くしゃみなどの症状を主に抑える
花粉症などのアレルギー体質を根本から改善する

の2種類の役割があります。

花粉症に悩む方には、鼻水や鼻詰まり、くしゃみなどの症状を抑える作用に加え、根本から改善するために

・からだを温め体内の巡りをよくする
・水分の循環をよくしてアレルゲンや老廃物を排出する
・炎症を和らげる
・消化・吸収機能をよくして抵抗力を高める

といった漢方薬が用いられます。

漢方薬は自然由来の成分でできているため、一般的に副作用が少ないという特徴があります。また、ひとつの症状に対し強い効果を発揮する西洋薬とは異なり、症状の根本改善や体質改善を目的としています。
毎年、花粉症で悩んでいる方は体質改善による根本改善がおすすめです。
さらに、毎日決められた量を飲むだけでいいため、食事制限や運動などの面倒がなく、続けやすいというのも利点です。

花粉症の症状緩和におすすめの漢方薬

・小青竜湯(しょうせいりゅうとう):水のような鼻水や、アレルギー性の鼻炎に悩んでいる方におすすめの漢方薬です。冷えた水分を温め、循環を整えることにより、鼻水やくしゃみなどの症状を改善します。(※4)

・辛夷清肺湯(しんいせいはいとう):花粉症による鼻水や鼻詰まり、アレルギー症状による鼻の炎症などに悩んでいる方におすすめの漢方薬です。鼻にたまった熱を冷やして、炎症を抑えることで、鼻詰まりなどの症状に働きかけます。(※5)

自然由来の成分でつくられている漢方薬ですが、自分にあったものを選ばなければ、思ったような効果が得られないどころか、副作用が生じてしまう恐れもあります。
適切な漢方薬がわからないときは、インターネット相談窓口を設けている「あんしん漢方」のようなサービスを利用して、薬効や副作用漢方薬との相性、日常生活の養生法などを相談してみるというのもおすすめです。

●あんしん漢方

5.花粉症対策をしてつらい時期を乗り越えよう!

花粉症対策は、早めに行うことが重要です。腸内環境を整える、生活習慣を改善するなど、できることから少しずつ始めてみてはいかがでしょうか。
また、手軽にできる対策方法として、漢方薬もおすすめです。

【参照】
(※1)厚生労働省平成22年度花粉症対策
(※2)「森林・林業とスギ・ヒノキ花粉に関するQ&A林野庁
(※3)政府広報オンライン「花粉情報をチェックして早めの治療と日常生活の対策に役立てよう
(※4)くすりのしおり「オースギ小青竜湯エキスT錠」くすりの適正使用協議会
(※5)くすりのしおり「オースギ辛夷清肺湯エキスG」くすりの適正使用協議会

[文:あんしん漢方]

医師 木村 眞樹子(きむらまきこ)

都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科に在勤。総合内科専門医・循環器内科専門医・日本睡眠学会専門医。産業医として企業の健康経営にも携わる。

自身の妊娠・出産、産業医の経験を経て、予防医学・未病の重要さと東洋医学に着目し、臨床の場でも西洋薬のメリットを生かしながら漢方の処方を行う。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行う。

これ花粉症?間違えやすい症状の見分け方とセルフケアの基本