金では買えない価値がある。

15日、チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16・1stレグのドルトムントvsチェルシーがBVBシュタディオン・ドルトムントで行われ、1-0でドルトムントが先勝した。

チェルシーオーナーであるトッド・ベーリー氏もこの試合を視察。目を光らせた。

ベーリー氏は2022年5月、自身らの率いるコンソーシアムが25億ポンド(約4000億円)でチェルシーの株式を買収。さらに本拠地の補修・拡充、アカデミーや女子チームの強化に充てるとして17.5億ポンド(約2800億円、日本円換算はそれぞれ当時)の追加投資も行われていた。

今冬の移籍市場でも総額3億6360万ユーロ(約510億円)もの大金を投下したベーリー氏がこの試合で注目したのは誰か。それはドルトムントのサポーターだったようだ。

世界でも屈指と言われるヴェストファーレンのサポーターは、試合前には壮大なコレオグラフィーを展開して選手を後押し。当然試合中も熱量高く声を張り上げた。

『ESPN』はベーリー氏がドルトムントのサポーターの写真をカメラに収めている瞬間を激写。「チェルシーの億万長者オーナーであるトッド・ボーリーでさえ、ボルシア・ドルトムントのサポーターを記録し、認めなければならなかった」と綴った。

写真は閲覧者にも好評の様子で、「ただのファン」、「史上最高のファンの一人」、「予想もしていなかったものを見ることになった」との声を上げれば、冬に移籍になぞらえて「ファンも買おうとしてる」、「どうやって買えばいいのか思案中」、「彼はドルトムントのファンと契約しようとする」などの辛辣なコメントも寄せられた。

とはいえ、現場に足を運ぶ姿勢を評価するするファンも。「彼が実際にアウェイ戦に行く努力していることを尊重します。他のクラブのオーナーは参考にする必要があります」とのコメントも届けられている。

プレミアリーグでの浮上の兆しが見えず、1stレグも後塵を拝したチェルシーだが、オーナードルトムントのサポーターから何かを吸収し、チームへと還元することができるだろうか。

サムネイル画像