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冬休みが終わり、学校が始まったばかりの中国で今月10日、ゲーム三昧の日々から抜け切れない男児と学業に専念して欲しい父親とのバトルが繰り広げられた。携帯電話を取り上げられた男児が手に取ったのはなんと肉切り包丁で、父親を脅す様子をカメラが捉えて拡散している。香港のネットメディア『South China Morning Post』などが伝えた。

中国、広西チワン族自治区にあるアパートのベランダで今月10日、男児が父親に向かって肉切り包丁を振り回す姿が近隣住民によって目撃され、動画に収められた。男児は長時間ゲームをしていて父親に携帯電話を取り上げられ、激怒して「返せ!」と詰め寄ったという。

13秒の動画では、ベランダの隅に追い込まれた父親が左腕にジャケットを巻いたまま男児と対峙しているのが見て取れる。

すると男児は、右手に持った包丁を振り上げていったん止め、まるで父親を脅しているような素振りを見せる。そして左手の握りこぶしで父親のジャケットに激しくパンチしたかと思うと、ジャケットを切りつけるかのように包丁を突き出した。

これには父親も焦ったようで一度ジャケットを確認するが、男児はその後も諦めず、ジャケットを左手で引っ張りながら包丁で襲いかかろうした。しかし最後は父親に右手を取られ、包丁も没収されたとみられている。

男児は赤いスカーフを身に着けていることから小学生と思われ、ちょうど冬休みが終わり、学校が始まったばかりだったという。

この動画を撮影した隣人は「あの父親は普段、息子に対して甘い。しかし今回は違った」と話しているそうで、中国ネットメディア『网易』は「教師が男児の親に『ゲームに夢中で宿題をやっていない』と注意をしたことがきっかけで、父親が携帯電話を取り上げたようだ」と伝えている。

ちなみに中国では毎年、冬と夏の休暇中にゲーム依存症についての議論が活発になるそうで、ゲーム会社は未成年者の使用制限などを設けている。たとえば中国最大のゲーム事業者「テンセントゲームズ(Tencent Games)」は今年、「冬休み中の14日間は未成年のゲーム時間を夜8時から9時のみにする」という措置をとっていた。しかし親の携帯電話を使用するなど規制をすり抜けるケースが後を絶たず、徹底することは難しいようだ。

なお2020年には中国で、一日22時間ぶっ続けでゲームした15歳の少年が脳梗塞で倒れていた。一日2時間の睡眠しかとらず、携帯電話で遊んでいたという。

画像は『网易 2023年2月13日付「父亲没收孩子手机, 孩子竟持刀挥向父亲威胁抢夺」』『South China Morning Post 2023年2月15日付「‘So scary!’: 7 million in China stunned by video of online game-addicted son threatening father with meat cleaver over mobile phone confiscation」(Photo: Weibo)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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