株式会社レイヤード(本社:福岡市博多区、代表取締役:毛塚牧人)は、クリニック・診療所の外来向けに展開している、電話自動応答システム「Iver(アイバー)」を在宅診療所向けに展開を開始することをお知らせいたします。在宅向けに展開するにあたり、夜間対応に活用できる転送スケジュール、および、音声録音の2つの機能を新たに開発し、リリースしました。

  • 電話自動応答システム「Iver(アイバー)」とは
アイバーは、コールセンターのように自動音声ガイドやプッシュ操作で電話の自動応答を可能にするIVRクラウドサービスです。クリニックの受付業務に特化し、2021年7月1日のリリース以来、全国のクリニック・診療所で導入が進み、現在約400施設で利用されています。

特に、新型コロナウイルス感染拡大下で急速に導入が進みました。発熱患者の受入れ先となったクリニック・診療所のかかりつけ医には検査や受診の問合せが殺到し、受付業務が逼迫したことから、電話対応を省力化できる電話自動応答システムが注目されたことが大きな理由です。

アイバーがこれまで対応してきた電話件数は、感染者数に比例して多くなっていることがわかります。(下図)第7波の只中にあった2022年8月には1ヶ月で約30万件近くの受電件数がありました。
全国コロナ感染者数は厚生労働省発表の感染者数で集計しています。

2021年7月のリリース以来、アイバーは外来の受付業務を中心に展開し、電話DXによる医療現場の課題解決を支援してきました。この実績から、外来以上に電話の課題が多い在宅医療に着目し、外来で培った知見を活かした支援を行っていくことといたしました。

  • 在宅医療における電話の課題
在宅診療所と呼ばれる施設では、24時間連絡を受ける体制が必須となります。患者やその家族はもちろん、訪問看護ステーションなど連携する施設の職員からも電話がかかってきます。

夜間などの時間外は、医師の携帯電話に直接電話をかけてもらう体制をとるケースが多く、医師の負担は大きいといえます。医師がシフト制で夜間対応をしている場合や、一時的に代理の医師に夜間対応を替わってもらう場合、患者等に連絡先を周知することができず、結局、いつもの医師に電話がかかってきてしまうというケースも少なくありません。

患者側でも、夜間や年末年始等で医師に連絡をするのを躊躇してしまうケースがあったり、連絡先が複数になると緊急時に混乱してしまうという問題があります。

レイヤードは、このような在宅医療における電話の課題に挑戦し、患者とその家族が安心して医療を受けられ、かつ、無理のない医療提供体制のもと医療者が働ける社会の実現を目指してまいります。

  • Iver 新機能「転送スケジュール」「音声録音」による課題の解決
在宅医療における電話の課題を解決するため、アイバーは2つの機能を新たに開発し、標準搭載しました。

転送スケジュール機能

曜日や時間帯で転送先の電話番号を指定できる機能です。 転送パターンとして複数の電話番号を設定することができ、優先順で電話が転送され、対応できない場合は次の電話番号に自動で転送されます。

・解決できる課題
患者には1つの電話番号を案内し、曜日によって転送先を振り分けることができます。複数のスタッフがシフト制で夜間対応を行うことが可能になります。また、転送パターンをとして複数の電話番号を設定できることで、1人の医師が電話がつながらなかった場合でも、ほかの医師に自動的に転送されるため、患者からの緊急連絡を取りこぼさずに対応できるようになります。

音声録音機能


患者に伝言を残してもらうメニューを設定でき、留守録のように使えます。 録音された音声データは自動でテキスト化され、アイバーの管理画面上で文字で用件を確認できます。

・解決できる課題
留守録がテキスト化されることで、緊急か否かのトリアージを行うことができ、多職種連携における利便性も向上します。また、患者が医療者に気兼ねなく電話ができるようになるというメリットもあります。

  • 今後の展開
転送スケジュール、および、音声録音機能を在宅診療所で活用いただき、さらなる課題のヒアリングを行っていきます。その上で、アイバーの機能の拡充はもちろん、医師のスケジュール管理システムや、多職種連携におけるコミュニケーションツール等、他システムとの連携を検討していく予定です。

  • Iverをご利用いただいている医師の声
土屋医院 院長 土屋淳郎 先生

発熱外来やワクチンなどの予約や問い合わせが殺到して、4回線ある電話がパンク状態になったことをきっかけに、2021年末にアイバーを導入しました。その頃は「電話がつながらない」と急変患者の家族が当院に駆け込んでくることもあり電話対応の改善が急務でした。

アイバーの導入の効果は絶大で、問い合わせなどで同じ内容を繰り返し説明することは大幅に減り、電話件数も1か月で1,300件あったものが約半減しました。

電話対応の次の課題は休日・夜間の対応でした。 当院は二人の医師で外来患者や在宅患者の急変時対応などをしていますが、それぞれ会議や講演会、学会などで対応が難しいことがあります。

そんな時にそれぞれのスケジュールに合わせて電話転送先を変えたり、会議中でも電話の内容がテキストで確認できる仕組みがあればよいと感じておりましたが、今回のアイバーの新機能はまさにこれらの課題を解決するものですし、これらの新機能を利用することで患者さんの利便性も高め、多職種連携がすすめられるのではないかと大きな期待をしています。

2022年7月1日、株式会社メディアコンテンツファクトリーより社名変更

株式会社レイヤードは人に寄り添うテクノロジーで医療インターフェイスを研究・実装し、共創する医療をつくる会社です。医療をもっと、わかりやすくするため、医療者と生活者の間でこれからの「かかりつけ医」のためのSaaSプロダクト、Kakarite/Symview/Iver/Sairai/Medicastar/Wehubを展開します。

代表:毛塚牧人
設立:1998年7月
事業:クラウドサービス事業・プロフェッショナルサービス事業・メディア事業
拠点:
本社  福岡市博多区博多駅中央街8-27 第16岡部ビル5F
東京  東京都港区芝公園2-2-22 芝公園ビル7F
大阪  大阪市淀川区西中島4-11-21 新大阪コパービル6F 603
名古屋 名古屋市中村区名駅3丁目28-12 大名古屋ビルヂング11階

URL: https://layered.inc

配信元企業:株式会社レイヤー

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