乃木坂46の11周年を祝う「乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE」が22日、神奈川・横浜アリーナにて開幕した。
今回の「BIRTHDAY LIVE」は、2月22日から26日の5日間に渡って開催。最終日の26日に最後の1期生・秋元真夏が卒業コンサートを控え、3月28日には最後の2期生・鈴木絢音が卒業を予定していることから、1期生から5期生までのメンバーが揃う最後の「BIRTHDAY LIVE」となる。
この日は、右耳低音障害型難聴のために欠席の阪口珠美、けがの治療のために欠席の掛橋沙耶香を除く38人が出演。2020年に開催した「8th YEAR BIRTHDAY LIVE」以来3年ぶりに、ライブでの声出しが解禁(マスク着用のもと)となったことで、会場は開演前にも関わらず、オーディエンスがメンバーを呼ぶ声で盛り上がっていた。
開幕は、これまでライブのラストで歌うことが定番となっていた『乃木坂の詩』。ステージではなく、客席横の各通路からメンバーたちが登場すると、突然間近に現れたメンバーにファンが湧いた。
メンバーの歌声に合わせて、ファンも大合唱。会場は一体感に包まれ、目をうるませるメンバーもいた。
歌唱後、キャプテン・秋元は「皆さんライブ楽しんでますか!盛り上がってますか!声出して!」と煽り、ファンは大きな歓声で応える。秋元は「この時を待っていたので。ようやく皆さんの声が聞けて本当にうれしいです」と笑顔を見せた。
1日目は、ファンから募ったライブで聴きたい楽曲のリクエストランキングを元にセットリストを構成。秋元が「11th YEAR BIRTHDAY LIVE、スタートです!」と呼びかけ、「Overture」と共にモニターにこれまでのライブ映像が映し出されると、音楽に合わせて地鳴りのような歓声が鳴り響いた。
2曲目には、リクエストランキング20位となった遠藤さくらのセンター曲『夜明けまで強がらなくてもいい』をステージの上下から火柱が上がる中で披露。続いて19位の3期生曲『思い出ファースト』へと展開した。
クールなダンストラックの後には、卒業を発表した鈴木絢音がセンターに立って歌う『日常』で、会場は青のペンライトで埋め尽くされる。『裸足でSummer』では、トロッコに乗ったメンバーたちが観客の近くへと移動して楽しませた。
15位『ひと夏の長さより・・・』では、センターに立って歌う秋元の隣へメンバーが次々に寄り添う演出で涙を誘い、2022年末に卒業した齋藤飛鳥のセンター曲『Sing Out!』では、山下美月がセンターを務めてグループの変化を感じさせる。
11曲目にリクエストランキング11位『他人のそら似』まで披露した後のMCでは、秋元の提案で乃木坂46の誕生日を祝うバースデーソングを観客と共に歌唱。秋元は「これで最高の、また新たなスタートが切れたかと思いますので、12年目になる乃木坂46もよろしくお願いします」と挨拶した。
今回が最後の「BIRTHDAY LIVE」となる鈴木は「『BIRTHDAY LIVE』は、2ndから参加させていただいていて、今回で10回目になるんですけれども、先輩方に憧れて入ってきた私にとっては、すごくかけがえのない場所でした。先輩方が格好良い姿で、私たちに歴史を示してきてくれたように、私も今度は後輩にそれを引き継いでいけるように、今日は背中で語りたいと思います」と宣言。秋元が「本当にもう入ってきたばっかりのショートヘアの頃が想像できないくらい堂々と」としみじみ口にしたが、鈴木は「やめてください!封印してるんで」と過去の自分の話題は恥ずかしそうだった。
その後、ランキングとは別で、楽曲と共に2022年を振り返るコーナーへと展開。5期生メンバーが登場すると『絶望の一秒前』を披露した。
続いて5期生・中西アルノが「一年前の今日、私は29枚目シングルのセンターとして紹介していただきました。その日から今日までの一年間、私にはこの歌を伝える権利はないと思っていたし、今でもそれを完全に払拭しているとは思っていません」と声を震わせながら話し始める。
「それでも、私はこの曲が好きで、この曲を通して出会えた人たちが大好きです。今日は、そのことが少しでも皆さんに伝わりますように」とし、自信のセンター曲でありながら、発表後に一時活動自粛をすることになった29thシングル『Actually...』を力強くパフォーマンスした。
齋藤の卒業シングルである『ここにはないもの』では、齋藤の映像を背に遠藤さくらがセンターを務め上げる。28曲目のリクエストランキング6位『やさしさとは』は井上和がセンターに立ち、5期生メンバーでパフォーマンス。30曲目で4位の4期生曲『I see...』は、声出し解禁後初のライブ歌唱とあって、ファンの歓声を受け、すさまじい盛り上がりを見せていた。
3位は『帰り道は遠回りしたくなる』で、遠藤がセンターを担当。2位の『ありがちな恋愛』に続いて、リクエストランキング堂々の1位となったのはメンバーも「やっぱりな」と納得の『きっかけ』で、発表と同時に大きな拍手が巻き起こる。『きっかけ』の歌唱では、メンバーそれぞれが各楽曲の歴代衣装に身を包み、乃木坂46の長い歴史を感じさせた。
本編終了後には、アンコールに応じたメンバーたちが再び登場し、『ガールズルール』『ダンケシェーン』で大いに盛り上げる。
次のMCで「大事なお知らせをさせていただきたいと思います」と切り出した秋元は、「乃木坂46のキャプテンに、2019年の9月に私は就任して、初代キャプテン・桜井玲香からバトンをいただきました。ここまで3年ちょっとキャプテンとして、グループを引っ張ることがあまり得意ではないなと感じながらも、何か私の中で「こうやってやっていけばいい」という道が見つかるまで、しっかり頑張っていこうと決めた日から3年半ぐらいが経ちました。そして今、このバトンを再びメンバーに渡そうとしています」と語る。
そして「私のキャプテンとしての活動は今日で終わりになるんですが、この後、素敵な新キャプテンに引き継ぎたいと思いますので、新キャプテンを発表します」と自身のキャプテンとしての活動終了を報告し、「新キャプテンは梅澤美波です」と発表した。
秋元は「以前から副キャプテンとして私のことをサポートしてくれて、副キャプテンという役職に就く前から、グループのことをまとめてくれたり、みんなをサポートする役割をしっかり果たしてくれていて、副キャプテンになってからも、乃木坂としては、その役職が初めてできた場所だったので、どういうことをしたらいいかっていうのをすごく毎日毎日探しながら、私のことをずっと考えて、私のために何ができるかというのを本当にずっと横で考えてくれていた梅なので、私からはもう心配の気持ちもないですし、もう梅にやってもらえるのが何よりも一番うれしいので、こうやって引き継ぐことができて、今日ちょっと安心しています」とコメント。
梅澤は涙声になりながらも「3代目キャプテンに就任することになりました。加入してから、ずっと玲香さんと真夏さんの姿を近くで見てきて、キャプテンに就任してからは、もしかしたら、この役割を自分が担う日が来るのかもしれないなと、気持ちを強く固めていました」と告白した。続けて「でも、キャプテンだと言われた時に、すごく動揺している自分がいて、この立場になって初めて、真夏さんが背負っていたものの、大きさに気付きました。すごく重みのあるバトンを受け取ったと思っています」と吐露。
さらに「でも、これからの乃木坂を引っ張っていくには、この重みだったり、怖さを吹き飛ばす力が、今の自分には必要なんだと思っています。後輩たちが伸び伸び、不安な気持ちなく活動できるグループを目指して、そして、ファンの皆さんが楽しんで追いかけられるグループにできるように、私なりに少しずつ頑張っていけたらいいなと思っています」と挨拶した。
秋元は「キャプテンっていうポジションは、前向きに毎日走っているように外からはもしかしたら見えるかもしれないんですけど、皆さんが思っているより、本当にちょっとだけ大変なこととかもあるのかなという気がしている」とぽつり。
ファンに向けて「何か大変なこととか、辛そうな姿を見せている瞬間があったら、皆さんから温かい言葉をたくさんかけてあげてくれたら、すごくうれしいなと思います。梅澤美波の応援をよろしくお願いします」と呼びかけた。
梅澤の曲振りで最後の楽曲『君の名は希望』を歌い上げると、「乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE」初日は幕を下ろした。
「乃木坂46 11th YEAR BIRTHDAY LIVE」DAY1のセットリストは以下の通り。
M1.乃木坂の詩
M2.夜明けまで強がらなくてもいい
M3.思い出ファースト
M4.日常
M5.裸足でSummer
M6.ごめんねFingers crossed
M7.ひと夏の長さより・・・
M8.透げ水
M9.Sing Out!
M10.言霊砲
M11.他人のそら似
M12.絶望の一秒前
M13.Actually...
M14.届かなくたって⋯
M15.ぐるぐるカーテン
M16.好きというのはロックだぜ!
M17.好きになってみた
M18.パッションフルーツの食べ方
M19.Under’s Love
M20.銭湯ラプソディー
M21.甘いエビデンス
M22.悪い成分
M23.ここにはないもの
M24.僕は僕を好きになる
M25.サヨナラの意味
M26.価値あるもの
M27.全部 夢のまま
M28.やさしさとは
M29.僕が手を叩く方へ
M30.I see...
M31.帰り道は遠回りしたくなる
M32.ありがちな恋愛
M33.きっかけ
EN1.ガールズルール
EN2.ダンケシェーン
EN3.君の名は希望
Ⓒ乃木坂46LLC
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