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アラスカ州アンカレッジで今月16日、犬の散歩をしていた女性がヘラジカに背後から頭をキックされるという事故が発生した。当時の様子はカメラが捉えており、アラスカ州のネットメディア『Alaska’s News Source』などが伝えて拡散中だ。

アラスカ州アンカレッジ在住のトレイシー・ハンセンさん(Tracy Hansen)は一日3回、同じ道を愛犬“ガナー(Gunner)”と散歩することを日課にしている。

16日夜のこと、いつものようにガナーと歩道を歩いていたトレイシーさんは突然、背後から頭を強打され、雪道に倒れ込んだ。

「きっとバイクか何かが前方不注意でぶつかったのかと思ったの」と明かすトレイシーさん。頭を触ってみると流血しており、身体をゆっくり起こすとその場に座り込んだ。そうしてふと前方に目をやると、1頭の大きなヘラジカが歩いていることに気付いた。

レイシーさんは、この事故が起きる少し前にヘラジカを自分の後方で目撃していたことから「後ろにいたはずのヘラジカがなぜ前方に?」と不思議に思ったという。しかしすぐ「もしかして今の一撃はヘラジカだったのでは?」とピンときたそうだ。

実は当時の様子を、反対車線を走行中のトラックに乗っていたケイト・ティモンズさん(Kate Timmons)がカメラで捉えており、ヘラジカは背後からトレイシーさんに近づき、左前足で頭をキックして前進していた。

動画では、危険が迫っていることに気付いたケイトさんが「気を付けて!」と大声で警告しているが、ヘラジカはスピードを上げて突進、トレイシーさんの姿は画面から一瞬にして消えている。

ケイトさんはその後、クラクションを鳴らしたり、大声を上げるなどしてヘラジカを追い払い、ケイトさんの夫がトレイシーさんを雪だまりに引き上げたという。

ケイトさんは「ヘラジカが襲ったのは本当に一瞬の出来事だった。何かに刺激されたとか、そんな様子はなかったわね」と述べ、このように続けた。

「もし私たちがあの事故を目撃せず、あのままトレイシーさんを放置していたらと思うとぞっとするわ。車を運転している人たちは、歩道のトレイシーさんには気付かないでしょうからね。」

幸いにも愛犬のガナーに怪我はなく、トレイシーさんはその後、病院で手当てを受け、ケイトさん一家が自宅に送り届けている。頭の傷は医療用ホチキスで処置され、今も頭痛があり、全身に青あざが残っているが、4日後の20日にはガナーの散歩を再開。「ヘラジカにキックされたからといって、犬の散歩を止めたりはしないわよ!」と気丈な笑顔を見せている。

なおこのニュースには「ヘラジカに襲われるなんて! コヨーテや狼、シカ、犬、クマなら聞いたことはあるけど」「さすがアラスカ!」「これは怖い!」「アラスカではよくあることさ。常に後ろに気を配らないとね」「無事でよかった!」といったコメントが寄せられている。

ちなみにヘラジカといえば先月、カナダの野生動物愛好家の男性が、雄のヘラジカが両方の角を同時に振り落とす“瞬間”を捉えて話題になっていた

画像は『The Sun 2023年2月23日公開 YouTube「Woman kicked in head by moose in Anchorage, Alaska」』のサムネイル、『Alaska’s News Source 2023年2月21日付「Anchorage woman kicked in the head by moose while walking her dog」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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