ウニオン・ベルリンドイツ人MFラニ・ケディラが、23日に行われたヨーロッパリーグ(EL)・プレーオフステージセカンドレグのアヤックス戦を振り返った。同日、ドイツ誌『Kicker』が伝えている。

 今季のブンデスリーガバイエルンドルトムントと優勝争いを繰り広げ、ELではグループDを2位通過したウニオン・ベルリン。迎えたプレーオフステージでも実力を発揮し、2戦合計スコア3-1でアヤックスを退けて、クラブ史上初となる同大会ラウンド16に進出した。

 本拠地で行われたセカンドレグのチケットは完売し、約21,800人のファンからの後押しを受けたウニオン・ベルリンは、オランダの名門を撃破して、クラブの歴史を動かした。副キャプテンのケディラは「試合前の円陣で言ったんだ。『僕たちは今日も歴史を刻むことができる』ってね」と明かしつつも、「ここで起こったことが、今はまだ信じられない。このスタジアムの雰囲気は、これまでに体感したことのないようなもの。信じられないような熱気、信じられないようなヒリヒリ感、とにかく信じられないような感覚なんだ」と興奮冷めやらぬ様子だ。

 今季のブンデスリーガ、欧州における“最大のサプライズ”となっているウニオン・ベルリン。ウルス・フィッシャー監督の下、勝ち星を積み重ねるチームについて、ケディラは「全員が大局的な視点を持ち、チームに対して従属しているんだ。アヤックスや他の相手に立ち向かうには、僕らひとりでは力不足であることは誰もが知っているから」と告白。続けて「シーズン開幕前や数年前は、誰がこんなことを夢に見ただろうか。ベスト16の相手? どこだろとチャレンジしてやるさ」と自信に満ち溢れている。

 2019-20シーズンに昇格組としてブンデスリーガに初挑戦したウニオン・ベルリンは今季、第21節終了時点で首位のバイエルン、2位ドルトムントと同勝ち点の「43」を獲得し、3位につけている。そして26日には、バイエルンとの直接対決を控えているが、ドイツとヨーロッパを股にかけるウニオン・ベルリンの旅はどのような結末を辿るのだろうか。

クラブ史上初のEL16強に喜び示すMFラニ・ケディラ [写真]=Getty Images