突然体に大きな異変が生じたら、ほとんどの人が「深刻な病気では?」と不安に駆られる事だろう。パラグアイに住むある男性も、突然両手だけが血の気が引いたように真っ青に変色してしまい、慌てて病院へ駆け込んだという。ところが医師の診断結果に気が抜けてしまったようだ。英メディア『The Mirror』などが伝えている。

パラグアイ・カアグアス県コロネル・オビエドにある病院の救急外来で勤務するアレハンドロ・ヒンソ医師(Alejandro Ginzo)が今月15日にTwitterに投稿した患者の手の写真が、これまでに1420万回以上も閲覧されるほど注目を集めている。

ヒンソ医師の投稿によると、30代前半とみられる男性が救急外来を訪れて「両手の色が青ざめて、ゆっくりと壊死しているように見える」と訴えたそうだ。男性は基本的に健康であり基礎疾患なども無いというが、それにもかかわらず突然自分の手が青ざめてしまい、非常に怯えている様子だったという。

ヒンソ医師は、この男性が心疾患を患っているのではないかと疑い様々な検査を行った。ところが疑われていた血栓症や先端チアノーゼなどの危険な兆候は見られず、呼吸、脈拍、血圧などのバイタルサインも全て正常だった。しかしながら男性の手の色は一向に改善される様子が無かったため、対応した医師たちは困惑した。

それでもヒンソ医師は原因を探るために、男性に最近の生活状況を尋ねてみた。すると男性は「最近新しいジーンズを購入し、常にアルコール消毒剤を手にスプレーしていた」と明かした。どうやら男性はアルコール消毒剤をスプレーした手をいつもジーンズで拭いていたようで、そのためジーンズの青い染料が色移りして手が青くなってしまったのだ。この診断結果に男性もさぞかし安堵したと思われる。ヒンソ医師は、投稿の最後に冷や汗付きのスマイルマークをつけて「みなさん救急外来に行く前には手をきれいに洗いましょう」と綴っていた。ヒンソ医師の投稿は多くの人に笑いをもたらしたようでこのような声が届いた。

「診断結果は“安いジーンズのせい”だったのね。」
「投稿を最後まで読まなくても原因は分かってたわ。だって私も12歳の時に同じような状態で病院に行った事があるんですもの(笑)」
「同じ事が私の息子にもあったわ。2、3歳の時に彼は黄色くなってしまい腎臓に問題があると思ったんだけど、原因はニンジンジュースでした。」

原因が判明したあとに男性が病院で手を洗うと、ジーンズの青い染料が洗い流されて手は普通の肌色に戻ったという。今回の男性のように勘違いによって救急外来に慌てて駆け込む人は彼だけではない。2021年2月に、イギリスで8歳息子の耳から出てきたひも状の物体に「脳を食べる虫」と勘違いした母親が、慌てて息子を連れて救急外来を訪れるも、拍子抜けするような診断結果に苦笑いするしかなかったようだ。

画像は『Ale Ginzo_MD 2023年2月15日付Twitter「Paciente joven acude por coloración azulada de manos,」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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