霊的現象が起きてしまう住処には、必ず理由がある。そこに棲みつく霊に立ち退き交渉を依頼する2人を描いた緒崎カホ(@9tmr9)さんの『ノイジールームメイト ～家ナシになったのでイケメンと怪異つき物件で同居始めました』の第1話を紹介する。Twitterに投稿してから現在までに2000を超えるリツイートと1.8万いいねがついている(2023年2月21日現在)。視えないものに好かれてしまう黒江旺介が、霊を祓うことができる結城虹生と事故物件に棲むさまざまな怪異に立ち退き交渉していく話。今回は、本作が生まれたきっかけや制作の裏側について、緒崎カホさんに話を訊いた。
■初めての一人暮らしは不幸の連続!?憑かれやすい体質になってしまった
高校を卒業し、一人暮らしデビューをした黒江旺介。引っ越し、初日。上の階の漏水被害に合い、住む場所を失ってしまう。初日からとんだ災難に合う、旺介。
旺介は、末っ子で少し世間知らずな性格。大家さんに新しい物件を探して欲しいとは言えず、だからといって新しい部屋を借りるお金もなく、公園でホームレスになる覚悟をした。
そこに現れたのが、胡散臭さ満載の男。旺介に住む場所がないことを知ると、男は不動産屋だと名乗り、3万円でタワーマンションに住まわせてくれるという。
ラッキー！と男についていく旺介。しかし条件は、金髪イケメン“結城虹生”との同居だった。訪れたマンションで旺介は、異様な寒気と奇妙な気配を感じる。
しかし、野宿よりはマシだ！と与えられた部屋に住み始めた旺介。事故物件のせいか、旺介は毎日金縛りにあい、日に日に体調が悪くなっていく。そんなある夜、見えない何かに襲われた。
■怪異物件を扱う不動産屋にスカウト!?霊が集まりやすい特異体質の少年と霊媒師のバディ
タワーマンションを斡旋したいかがわしい男は、怪異物件をメインに扱う不動産屋。そこの社員である虹生は、祓う力が強すぎる故に霊に逃げられてしまう。そのため霊を呼び寄せやすい旺介を利用しようと、彼をスカウトしたのだ。今回は、本作が生まれたきっかけや制作の裏側について、緒崎カホさんにインタビューした。
ーーまずは、本作を制作したきっかけを教えてください。
シリウス編集部さんからPalcyアプリでの連載のお話をいいただき、作品の雰囲気などを相談させていただいている際に「距離が近めの男の子と男の子の話はどうでしょう？」とご提案いただきました。また、当時自分が事故物件系の怖い話や怪談にはまっていたので、そこから「怪異物件で同居する男の子たち」の構想を広げていきました。
ーー制作する上で、意識したことがあれば教えてください。
ギャップあるバディが好きなので、虹生と旺介の個性や顔立ちに差が生まれるように意識しています。それと、自分が割とホラー作品が好きなせいか「怖い」のハードルが高めになってしまうのですが、読者層も考えて、なるべく怖くなりすぎないように今は気を付けています(第2話の赤い部屋でだいぶ反省しました…(笑))！
ーー絵も綺麗で見た目が美しいイケメンがそろっていますが、キャラクター作りで意識したポイントがあれば教えてください。
かわいい系もかっこいい系も大人も美人も強面も「ありとあらゆるパターンを網羅してやるぞ！」と思って描いています。あとなるべく、服の系統が被らないように頑張っています。
ーータイトルのノイジールームメイトですが、ノイジーは英語のnoisy「うるさい」と言う意味ですか？直訳すると「うるさい同居人」というイメージですが、タイトルの経緯があればお伺いしたいです。
天才の担当編集さんが決めてくださいました！タイトルを決めるのが本当に苦手で、連載目前までタイトル未定だったのですが、こんなにばっちりなワードがあることに感動しました…。ノイジールームメイトは直訳で「うるさい同居人」ですが、もう一つ意味があります。よかったら、ぜひ調べてみてください！
ーーTwitterでは1.8万のいいねがついています。万バズですが、どのようなお気持ちですか？
いいねを残そう、リツイートでタイムラインに広めよう、と思ってくださった方がこんなにもたくさんいたことに、ただただ感謝です。この先も願いが叶うなら世界中の人に読んで欲しいです！
ーー今回紹介する第1話は、プロローグ的なお話ですね。これからどのような展開になっていくのでしょうか？話せる範囲で、続編のあらすじをお伺いできますか？
いろいろな怪異の引っ越しや新居探しを手伝いつつ、虹生と旺介の関係がどんどんだんだん変わっていくのは間違いないな…と思います！
ーー最後に読者の方にメッセージをお願いします。
Twitterでも以前にお話させていただいたのですが、「絶妙な虹生と旺介の距離感も見たい！でも…もっと進んでいく姿も見たい…！」と思ってくださったら、ぜひぜひ応援をよろしくお願いいたします！
なぜなら、連載が続けば続くほど2人の関係もどんどん先に進んでいけるので…！今わたしの頭にある2人の姿も、それ以上の2人の姿もみなさんに届けられる日が来たらとても幸せです！それまで、どうぞよろしくお願いいたします！
■取材協力：緒崎カホ(@9tmr9)
コメント