4日、明治安田生命J1リーグ第3節のサガン鳥栖vs名古屋グランパス駅前不動産スタジアムで行われ、1-0でホームの鳥栖が勝利を収めた。

樺山諒乃介のセンセーショナルな一撃でガンバ大阪戦を引き分けた鳥栖。今季初勝利を目指す今節は、前節に続いて福田晃斗を最終ラインへ組み込み、頂点には加入後初先発となる富樫敬真を据えた。

一方でJ1唯一の無失点、2試合連続1-0勝ちと堅守の名古屋は、森下龍矢に代わって野上結貴が右ウイングバックで加入後初先発を果たした。

[3-4-2-1]のミラーゲームはまず鳥栖が仕掛け、長沼洋一がカットインからの右足を見せれば、これで獲得したCKからこぼれに反応した西川潤もミドルを放つ。37分には長沼がボックス内で勝負して右足を強振するも、GKの正面を突き、43分の藤田直之の右足弾丸ライナーもGKラングラックにわずかに触れられてクロスバーを叩いた。

対して、マテウス・カストロキャスパー・ユンカーが積極的にシュートを放った名古屋は、過去2戦と異なり、ボールを保持しての前進にもトライ。野上が絡む右サイドを中心につなぐ時間も多く見られ、新加入の右ウイングバックは31分に叩きつけるボレーでフィニッシュにも顔を出す。もちろん速攻も健在で、40分には快足を飛ばした永井謙佑がユンカーのスルーパスに抜け出してビッグチャンス。だが、GK朴一圭の好セーブに遭い、互いにゴールを奪えぬまま45分を終えた。

両守護神の仕事量が目立った前半とは異なり、後半は両チームともに最終局面での精度が落ち、シュート数が伸び悩む。その中で65分、名古屋はCK崩れから中谷進之介のシュート性の折り返しにユンカーが触れるも、大きく浮いてしまう。5分後にも右サイドの崩しからストライカーに再びフィニッシュシーンが訪れるが、力なくGK朴一圭の手中に収まった。

ベンチワークでは両者ともウイングバックにテコ入れを図り、名古屋が森下を左に置けば、鳥栖も樺山を左へ投入。さらに名古屋が途中出場の内田宅哉を左に、森下を右へ回せば、鳥栖も長沼を左、樺山を右へとポジションチェンジを繰り返す。

互いが手を打つ中で試合を動かしたのは83分のセットプレー。鳥栖は左ポケットを取った菊地泰智のシュートから左CKを獲得すと、河原創は福田へのショートコーナーからリターンを受けてクロス。長沼がニアで合わせて待望の先制点を挙げると、これが決勝点に。

鳥栖が今季初勝利を飾ると同時に、昨年8月7日第24節ジュビロ磐田戦以来となる、およそ7カ月ぶりとなるホームでの白星を手にした。対して名古屋は今季初黒星を喫することとなった。

サガン鳥栖 1-0 名古屋グランパス
【鳥栖】
長沼洋一(後38)