2020年11月、2021年8月にそれぞれ新型コロナ対策の協会ガイドラインに違反し外出・飲食したとして、今年1月場所で1場所出場停止処分となり全休した逸ノ城。7日に伝えられたコンディション情報が物議を醸している。

 報道によると、逸ノ城は3月場所初日まで1週間を切った6日の稽古後に取材に対応。その中で、2月中旬にヘルニア除去手術を受けた影響で約1か月相撲を取る稽古を行えていないこと、それでも「ぶっつけ本番になっても、出る」と3月場所出場を明言したことなどを口にしたという。

 2014年1月場所が初土俵の逸ノ城は、2016年9月場所、2019年11月場所をそれぞれ腰椎椎間板ヘルニアで休場するなど長らく腰痛に苦しんでいる。2022年12月末にも「腰の痛みが結構前からずっとあるんで、それを治しながら考えて稽古しています」と痛みを抱えていると明かしたことが伝えられていた。

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 次場所は強行出場する意向の逸ノ城だが、ネット上には「相撲取れてないのに出てもいい結果残せるわけない」、「出たとこ勝負で土俵に上がるのは他の力士を舐めすぎだろ」、「そんな状態で勝てると思ってるなら見通し甘すぎ」、「悪化してからじゃ遅いから考え直せ、キャリアを棒に振る気か」といった厳しい声が寄せられている。

 「出場停止処分で先場所を全休した逸ノ城は、3月場所では2020年7月場所以来となる十両(東十両3枚目)に転落。仮に3月場所も全休となると、次の5月場所では2014年3月場所以来、9年ぶりに幕下に落ちる可能性もあります。これを回避しようと逸ノ城は仕上がり不十分でも出場するつもりなのでしょうが、このような状態で出ても白星はついてこない、逆に腰痛悪化、別箇所故障といったアクシデントに見舞われるリスクが高いと厳しくみているファンも少なくないようです」(相撲ライター)

 直近の逸ノ城は2022年7月場所で初優勝(12勝3敗)を果たすも、翌9月場所以降は6勝、4勝、全休と右肩下がりに成績を落としている。迎える3月場所は勝ち越しなら幕内復帰の可能性もあるが、コンディションも相撲勘も万全ではない中で成績を残すことはできるのだろうか。

文 / 柴田雅人

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