吉高由里子が主演し、北村匠海と共演する「星降る夜に」(毎週火曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系) の第8話が3月7日に放送された。妊婦だった妻の命を救えなかった鈴(吉高)への逆恨みがおさまらない伴(ムロツヨシ)。そんな伴を鈴たちの優しさが包み込んだ。(以下、ネタバレがあります)

【写真】深夜(ディーン・フジオカ)のことも心配する鈴(吉高由里子)

■鈴への怒りがおさまらない伴

同ドラマは、のどかな海街を舞台に、感情を忘れて孤独に生きる産婦人科医・雪宮鈴(吉高)と、音のない世界で自由に生きる10歳下の遺品整理士・柊一星(北村)が運命の恋を育んでいく物語。

脚本を恋愛ドラマの名手といわれる大石静氏が担当する。

出演はほかに、鈴が勤める病院の新米産婦人科医・佐々木深夜にディーン・フジオカ(DEAN FUJIOKA)、一星と同じ遺品整理士・佐藤春に千葉雄大、一星と春の会社の社長・北斗千明に水野美紀

第8話は、いまの鈴の姿をみて、「なんでお前がしあわせなんだ」と怒りが増大する一方の伴。ただ、鈴は「あの人、私のこと傷つけようとか、殺そうとか、そういう感じじゃないような気がするんです。うまく言えないんですけど、彼も闘っているような気がするんです」と気にかけていた。

■一星「全力で抱きしめてやる!」

10年前に妊娠中だった妻を胎児ともども亡くした深夜は、伴に「あなたの気持ち、少しだけわかる気がします」と言った。

その深夜が元気のない様子に気付いていた鈴は、「深夜先生もあの人も、心の遺品整理が必要なのかな」と一星に話した。

すると「俺に任せろ。俺は最強だから、深夜の遺品整理もするし、今度、あの男が来たら抱きしめてやる。深夜のことも、鈴のことも、あの男のことも全力で抱きしめてやる!」と一星。

有言実行した一星の姿にホロリ

鈴は一星と出会い、いつしか笑顔を取り戻した。前職で心身のバランスを崩した春もそうだった。そんな一星には、亡くなった両親の遺品整理で出会った千明や、引き取って育ててくれた祖母・カネ(五十嵐由美子)の存在があった。そして、今回、カネが急性心筋梗塞で倒れたとき、病院に駆けつけてくれた鈴がそっと抱きしめてくれた。

ラストで自ら命を絶とうとした伴は、追いかけてきた鈴に「こうするしかないんだ。あなたにひどいことをした、わかってる。だから優しくしないでください。歩み寄られたら、耐えられない。あなたがいい医者じゃ困るんですよ。お願いです。嫌な人でいてください。悪い人でいてください。じゃないと、ゴールがもうないんです」と胸の内を明かした。

鈴、そして深夜を振り切って海に向かおうとする伴だったが、娘の「お父さ~ん」という声に立ち止まる。その娘を連れてきた一星は、声を上げて泣く伴を宣言通りに抱きしめた。その温もりは伝わったはずだ。

鈴や一星の優しさの波及が胸に沁みる展開でタイトルがTwitterのトレンド入り。そんななか、次回、最終話の予告にあった、伴が一星たちと銭湯の湯に浸かっている場面にも関心が。けしてその行為は許されるものではないが、突然愛する妻を失った悲しみ、やり場のない憤りをぶつけてしまった伴が立ち直ってくれることを願う声が上がった。また、鈴が心配していた深夜の心が救われることにも注目したい。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

北村匠海“一星”のラストの行動にもらい泣き/(C)テレビ朝日