新日本プロレスは、『旗揚げ記念日』3.6 東京・大田区総合体育館大会を開催した。セミファイナルでは、『NEW JAPAN CUP 2023』1回戦、デビッド・フィンレーと石井智宏のカードが組まれたのだが、試合前に流された映像で、アメリカ・サンノゼ大会で新日本マットから完全追放されたジェイ・ホワイトを急襲したフィンレーが、バレットクラブ入りをしたことが判明。フィンレーは外道を伴って入場した。

 試合はフィンレーのラフ&テクニックに対し、石井も重厚な攻撃で徹底抗戦。終盤、石井は垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、フィンレーはPrima Noctaで切り返す。しかし、石井は気合いで立ち上がりロープへ。すると、フィンレーはカウンターのラリアットを決めると、ヘッドバットの応酬から一気にトラッシュパンダを炸裂。この一撃で石井を葬った。

 試合後、石井を踏みつけたフィンレーを見た外道は満足気な表情で「WINNER IS DAVID“THE REBEL”FINLAY!!おいっ!いいか?この男、REBELだ!反逆者だよ。反逆者の行く末は二つに一つだ。全てを引っくり返すか、クソみてぇなヤローに潰されるかだ。オレたちはスイッチブレード(ジェイ)を失った。だからどうした、コノヤロー!オレ達は黙らねぇぞ!オレたちはたっぷり血を流した。テメーら善人ヅラした糞ヤローどもにも血を流してもらうぞ!コノヤロー」とまくし立てると、フィンレーとToo Sweetポーズを交わしてバックステージへ。

 バックステージでフィンレーは「数週間前のカリフォルニアでリングにいたやつは、俺の許可を取っていた方が良かっただろうな。さてイシイ、俺はロッカールームに一日いた。ドアにデビッド・フィンレーという名が掛かっていたが、お前はノックしなかったし、来ようとしなかった。お前はただリングへと歩いて行った。あのゴングの前にやったのは個人的な攻撃だ。その後の攻撃は友人に向けて。数週間前に言った通り、俺はこのビジネスで成功する。カーテンの両側にいる者たちを殺す方法が分かっているんだ。ここではリングから追い出されないように、生き残る方法を学ばないといけない。友情よりも数が必要になることもある。友人やドージョー仲間はいらない。……家族さえもな」と吹っ切れた様子。

 さらに、「そのビジネスを俺に教えたフィット・フィンレー(父)というヤツ。その男は業界のトップに辿り着いたか?ノー!世界王座を獲ったか?ノー! 俺の仕事は、彼のできなかった運命を叶えることだ。家族4世代のことを誇りに思っていたと思うか?俺がこのプレッシャーを望んでいたと思うか?」とフィンレー一族が最高峰のタイトルを獲っていないことが引っ掛かっていたようで、自身がその役目を果たすと宣言。

 最後に、「これを利用して、深いところまで行く。過去の過ちを乗り越えるんだ。これは俺のカップ。これは俺のクラブ。これは俺のビジネス。そして、これは俺のワールドだ」と言って控室へ引き揚げたが、現在不在となっているバレットクラブの新リーダーになる可能性は高いだろう。そのためにも『NJC』で結果を出す必要がある。

新日本プロレス
『旗揚げ記念日』
2023年3月6日
東京・大田区総合体育館
観衆 2020人
▼『NEW JAPAN CUP 2023』1回戦(時間無制限1本勝負)
デビッド・フィンレー(18分40秒 片エビ固め)石井智宏●
※トラッシュパンダ
※2回戦は3.15 岡山・ジップアリーナ岡山大会でグレート-O-カーンと対戦。

(どら増田)

デビッド・フィンレーを紹介する外道