森崎ウィン鈴木拡樹が、3月9日に東京・帝国劇場行われたミュージカルSPY×FAMILY」初日会見に、唯月ふうか、佐々木美玲(日向坂46)、子役の池村碧彩、井澤美遥、福地美晴、増田梨沙と共に登壇した。

【写真】ヨル・フォージャー役はミュージカル初挑戦の佐々木美玲(日向坂46)

■鈴木、初日を迎えた気持ちを色に例えると「春色」

本作はシリーズ累計発行部数2,900万部突破の人気コミック「SPY×FAMILY」(遠藤達哉)を原作にした、初のミュージカル化作品。スパイ&超能力者&殺し屋が、お互いの秘密を抱えたままかりそめの家族になるというユニークな設定とスタイリッシュでキュートなキャラクターたち、シリアスコメディが絶妙にブレンドされた世界観などにより、「少年ジャンプ+」(集英社)連載開始直後から人気が高く、’22年4月からスタートしたテレビアニメも大ヒットして社会現象となった。

森崎と鈴木がWキャストで演じるのは、“黄昏(たそがれ)”というコードネームの凄腕スパイロイド・フォージャー。“初日を迎える気持ちを色に例えると?”と聞かれ、森崎は「白」と答え、「今日から幕を開けて5月末まで走り抜けていく中で、お客さんと一緒に作っていくのが舞台なので、その白がどんな色に染まっていくか楽しみにしたいということで、白にしました」と理由を語った。

鈴木は「色と言っていいのか分からないですけど“春色”です。季節的にも春ですし、アーニャが入学するお話でもあるので」と答え、「おめでたい入学や進学のシーズンを感じさせる、この時期にピッタリの作品になっていると思います」とアピール。

■森崎、会見で着用した衣装はロイドの「戦闘服」

着ている衣装について、森崎は「この衣装は(後輩スパイの)フィオナの回想のシーンでロイドが着ている服で、昔2人で一緒にミッションを行なっていた時の戦闘服です」と、鈴木は「皆さん、見覚えのある衣装だと思います。ロイドがお仕事ではなく普段着として着ているものですが、ミュージカル版では部屋着として活用させていただいてます。ヨルさんの大事な弟を迎え入れる時に登場するんですが、“普段、こういう感じでリラックスして過ごしてますよ”ってアクセントになるかなって取り入れられてます」と説明した。

お互いの呼び名とWキャストで良かったところを聞かれると、森崎は「僕は“拡樹くん”と呼ばせてもらってます。今回初めてお会いしましたし、先輩なので最初は“鈴木さん”って呼んでたんですけど、稽古の時に『いいですか?』って聞いて、『いいですよ』って言っていただけたので“拡樹くん”と」と呼び名について答えた。

そして「今回、自分がやってない時に、やってる相方を見て“もらえるもの”がいっぱいありました。舞台稽古の時に『立ち位置が変わったよ』とか、丁寧に伝達してくださるんです。僕だけじゃなくカンパニー全体のことを見えていて、見えないところでフォローしてくださるんです。座長としてあるべき姿を示してくれて、勉強になったなって思いました」と鈴木から多くを教わったと語った。

■鈴木「ウィンくんじゃなかったらどうなってたんだろう?」

鈴木は「呼び方は“ウィンくん”です」と答え、「今回、Wキャストで本当に良かったなと思ったのは、2人で一緒に作り上げてこられたところです。ダブルキャストって時間が2分割されるので十分に稽古できなかったりすることがあるんですが、一緒にやることで埋められたかなって思いますし、『今回、ウィンくんじゃなかったらどうなってたんだろう?』って思うくらいに本当に感謝してます。ここまで一緒に作ってきて、今日からは個々として本番に立つわけですが、気持ちは一つだと思っています。『またどこかで共演できたらいいね』なんて話をしているので、そういう日が訪れたらいいなと思っています」と鈴木も森崎への感謝の気持ちを届けた。

最後は、森崎が「素晴らしい原作を、日本オリジナルのミュージカルとして、日本発世界へ向けたものだと僕は思っております。カンパニー一同、5月の大千穐楽まで全速力で突っ走っていきます。どうか応援よろしくお願いします」と、鈴木が「アニメ文化は日本が誇る、世界に通用するコンテンツです。この作品もいずれ海外に声が届くようになることを願っています。初日、ウィンくんと美玲ちゃんがトップバッターですが、勢いよくスタートしていただいて、多くの方にしっかりと届くといいなと思っています。よろしくお願いします」というメッセージを伝えて会見を締め括った。

唯月と佐々木は、“いばら姫”というコードネーム殺し屋ヨル・フォージャーをWキャストで務める。池村、井澤、福地、増田の4人は、テレパシー能力を持っているアーニャ・フォージャー役で出演(交互出演)。

ミュージカルSPY×FAMILY」は3月29日(水)まで東京・帝国劇場にて上演。他に4月11日(火)から16日(日)まで兵庫・兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール、5月3日(水)から21日(日)まで福岡・博多座にて上演。

◆取材・文=田中隆信

ロイド・フォージャー役の森崎ウィン/※提供写真