8日に行われ、「8-8」の引き分けとなったオープン戦ソフトバンクヤクルト戦。9回表から「9番・捕手」として途中出場したソフトバンクのプロ10年目・31歳の嶺井博希が見せたプレーが物議を醸している。

 問題となっているのは、「7-8」とソフトバンク1点ビハインドの9回裏2死満塁。打席の嶺井はヤクルト8番手・柴田大地が投じた内角のシュートを見送った直後、球審の方を振り向き右肘を指さしながら死球をアピール。この様子を見た藤本博史監督はリクエストを要求し、審判団は協議の結果死球を宣告した

 協議の間に場内、中継画面にはスロー映像が流されたが、映像にはボールが嶺井の右肘にわずかに接触している様子が映っていた。ただ、嶺井はボールが体の近くまできても、右脇を空けたままで肘を引く動作は見せていなかった。

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 結果的には同点の押し出し死球という判定だったが、ネット上には「は? 今の嶺井絶対にわざと当たっただろ」、「内角球避けるなら普通は両わき閉めると思うんだが…」、「映像見る限り、スイングを装ってひじを出しにいってるように見えた」、「そんなセコイことするなよ、当たり方によっちゃ故障リスクもあるのに」といった批判が寄せられた。

 「嶺井はDeNA時代(2014-2022)の2017年9月12日・広島戦で故意に死球を受けにいったとして物議を醸した過去があります。2回表無死満塁、胸元近くへ抜けてきた緩い変化球を左肘に受けた嶺井に球審は死球を宣告。ただ、嶺井はボールが来た際に体を背けつつも、左肘をボールの軌道上に差し出すような動作を見せており、マウンド上の広島・野村祐輔は首をかしげていました。このこともあり、今回の死球についても意図的に当たりにいったのではと疑っているファンは少なくないようです」(野球ライター)

 公認野球規則では、投球が打者に当たった際のルールについて「投球がストライクゾーンの外で打者に触れ、しかも打者がこれを避けようとしなかった場合には、ボールが宣告される」、「打者が投球を避けようとしたかどうかは、一に球審の判断によって決定される」と定められている。審判団は嶺井の動作について故意ではないと判断したようだが、腑に落ちないと感じたファンもいたようだ。

文 / 柴田雅人

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