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 ついに開幕した第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。世界一奪回を目指す侍ジャパン大谷翔平3月9日、第1次ラウンド初戦の中国戦に先発登板し、4回1安打無失点、5奪三振を記録。中国打線を相手に“圧巻”の投球を見せた。

 8日には、栗山英樹監督が記者会見で大谷翔平の「WBC開幕投手」を発表し、予定通りこの日は「3番・投手」で先発出場。国際大会で初となる”リアル二刀流”での出場となった。

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 ”投手”大谷は初回から中国打線を相手に、切れ味鋭いスライダーを中心に圧巻の投球を披露。相手先頭打者のリャン・ペイからいきなり三振を奪うなど、わずか11球で中国打線を3者凡退に抑え、上々のスタートを切った。

 2回には、相手の5番レイ・チャンに対して、この日最速の160キロを記録。2者連続三振を奪うなど、危なげない投球でこの回も無失点に抑えた。3回は、8番のルオ・ジンジュンが放ったセンターへの浅い打球をラーズ・ヌートバー(25)がスライディングキャッチ。頼もしい味方の守備にも助けられ、大谷はこの回も3者凡退に抑えた。

 3回までパーフェクト投球を見せていた大谷だが、4回表に先頭打者を抑えると、中国の2番打者ヤン・ジンにレフト前に運ばれ、この日初安打を許した。しかし、大谷は後続の打者を連続三振に打ち取り、この回でマウンドを降りた。前日の記者会見で大谷は「今の自分の100%は出せると思う」と語っていたが、まさに“有言実行”の投球を見せた。

 一方、“打者”大谷も躍動。4回裏、一死1、3塁のチャンスで大谷に打席が回ると、相手投手の変化球を捉え、左中間フェンス直撃の2点適時二塁打を放った。この日、この試合を中継しているTBS系列の地上波で解説を務めている、巨人の原辰徳監督は大谷の打撃を見て思わず、「異次元のバッティングですね」と語った。

 WBC1次ラウンドの球数制限は65球だが、大谷は4回をわずか49球で抑え、後続の投手にマウンドを託した。二刀流大谷翔平が投打で輝きを放ち、上々の「WBCデビュー」を飾った。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

侍ジャパン、大谷翔平が“圧巻”の「リアル二刀流」!4回「49球」無失点、4回にはバットで“自援護”【WBC】