12日、明治安田生命J1リーグ第4節の北海道コンサドーレ札幌vs横浜F・マリノス札幌ドームで行われ、ホームの札幌が2-0で勝利した。

札幌は開幕3試合で2分け1敗と未勝利だが、2-2で引き分けた前節のアルビレックス新潟戦では光明も。最初の2試合とは打って変わって持ち前の走力が光った。

対する昨季王者の横浜FMは2勝1分けと順調なスタート。だが、前節のサンフレッチェ広島戦では1-1で迎えた後半に数的不利となり、その後何度も危ないシーンが。勝ち点1は最低限の結果だったかもしれない。

立ち上がりから横浜FMが札幌陣内に攻め込む展開。5分には右CKの流れから西村が強烈な右足シュートを放つが、クロスバーの上へ外れる。直後にオフサイドの旗が上がった。

横浜FMは長短織り交ぜたパスで札幌を揺さぶり、先制点は時間の問題かとも思える展開だったが、一本のロングボールから札幌に先制点が生まれる。

8分、札幌はGKク・ソンユンが前線目掛けて大きくロングボール。このボールに金子が抜け出すと、慌てて飛び出したGK一森をボックス右角でかわして中央へ折り返す。走り込んだ小柏が右足ダイレクトでネットに突き刺した。

先手をとった札幌は15分にも惜しいシーン。最終ラインで相手のプレッシングをかわし、左サイドに展開すると、菅がドリブルでボックス内まで持ち込び、自慢の左足を一閃。GK一森のセーブに阻まれた。

20分には右サイドの深い位置から金子がクロスを上げるも、ゴール前で待ち構えた浅野の頭にはわずかに合わず。24分には小柏がボックス内で左足を振り抜いてCKを獲得。戦前の予想に反し、札幌が積極果敢な攻撃で横浜FMを脅かす。

札幌の追加点が決まりそうで決まらない時間が続いたが、横浜FMも札幌のタイトな守備に苦しみ、なかなかゴール前までボールを運べない。

横浜FMは40分、前線のアンデルソン・ロペスに鋭い縦パスが入る。アンデルソン・ロペスの左側をスプリントした小池裕太にパスを通せば決定機だったが、パスは中途半端になった。

直後に札幌が決定機。右サイドに開いた小柏がボールを持つと、中央では浅野が最終ラインの背後にスプリント。すかさず小柏がパスを出し、浅野はGK一森との1対1となったが、ボックス内で振り抜いた右足シュートはゴール右へ外れた。

前半は札幌の1点リードで終了。札幌は前線の選手が持ち前のスプリント力を存分に発揮し、何度も横浜FMを脅かした。一方の横浜FMは良い形を作れなかった。

両チームとも前半と同じ11人で臨んだ後半最初の決定機は横浜FM。54分、左サイドのエウベルがアーリークロスを上げると、ゴール前ではアンデルソン・ロペスがフリーに。だが、渾身のヘディングはGKク・ソンユンの正面を突く。直後の55分には直接FKのチャンス。ボックス手前右の位置、25mほどの距離を小池裕太が左足で直接狙ったが、わずかにゴール右へ外れる。

得点の匂いがしてきた横浜FMは63分、69分に2枚替え。西村とエウベルを下げてマルコス・ジュニオールと水沼、井上と喜田を下げてヤン・マテウスと藤田譲瑠チマを投入する。札幌は徐々に後方のスペースを突かれ始める。

だが、横浜FMが致命的なミスを犯して札幌に追加点を与えることに。77分、ボックス外でビルドアップに参加していたGK一森にバックパスが入ると、札幌の小林が猛チェイス。一森が蹴ったボールをかっさらい、無人のゴールに流し込んだ。

まさかの形で2点ビハインドとなった横浜FMは87分、上島のクロスにファーサイドから走りこんだヤン・マテウスが頭で合わせる。だが、GKク・ソンユンの間一髪のセーブに遭い、ゴールならず。どうしても1点が遠い。なおも果敢に攻め込んだが、最後までネットを揺らせず。開始8分で与えた先制点が相手を勢いに乗せてしまう形となった。

一方、90分間集中を切らさなかった札幌はこの勝利で今季初白星、そして今季初のクリーンシートとなった。

北海道コンサドーレ札幌 2-0 横浜F・マリノス
【札幌】
小柏剛(前8)
小林祐希(後32)

サムネイル画像