『チャーリーズ・エンジェル』や『キル・ビル』、『シャザム!〜神々の怒り〜』などで活躍するルーシー・リュー。本年度のアカデミー賞に最多11ノミネートを果たした『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の成功を喜んだが、まだまだアジア系には課題があると述べた。

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 日本でも一世を風靡した人気ドラマ『アリー my Love』でエミー賞にノミネートされ、その後もアジア系女優の枠を破りハリウッドで活躍してきたルーシー・リュー。Peopleのインタビューに応え、今年のアワードシーズンを席捲している『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』の成功を「1000%」応援しているとコメント。「インディペンデント映画がこれほどの大成功を収めたことが嬉しい。これまでだったら勝ち目のないような作品ほど応援したくなるから」と話した。

 また、大部分がアジア系キャストの『エブ・エブ』の成功と人気で、アジア系俳優への注目が集まっているが、これについても言及。「これは始まりだと思う」と述べ、業界で定められた多様性に関する基準があり、現段階ではそうした基準を元に、アジア系コミュニティにスポットライトが当たっている面もあるとコメント。「だから、まだ道のりは長いと思います。でも、そういった基準が空気感を作り、いずれノーマルになる。ゆくゆくは、自然な形で動き出してくれると良いと思います」と話した。

 ルーシーはまた、『エブエブ』がアジア系に焦点を当てた事だけでなく、奇想天外なストーリーラインなど、野心的な取り組みであることも称賛。「スタジオは売れる作品を探しているでしょう。でも、『エブエブ』は愛と情熱から生まれた作品。彼らがどう思っているかはわからないけれど、『ものすごくクリエイティブで、これこそ自分たちの仕事。損が出なければいいかな』という感じで製作したんじゃないかな。だから、この作品の成功は本当にすごいことだと思う」と話した。

ルーシー・リュー『エブエブ』の成功に興奮も、アジア系の活躍は「まだ道のりは長い」 (C)AFLO