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 右手小指の骨折が判明した侍ジャパン源田壮亮内野手(30)はこのまま試合に帯同していく方向のようだ。

 源田は10日の韓国戦の3回、二塁牽制時の帰塁の際に右手を負傷。状態が心配されていた。12日のオーストラリア戦の試合前練習ではキャッチボールを再開し、遊撃の守備位置でノックを受ける姿も見られた。

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 侍ジャパンの白井ヘッドコーチは源田について12日の試合後に「今日くらいできたら、早い段階で試合復帰できるのではないか。彼はチームの戦力として当然考えている」とコメント。「彼が復帰してとチームとして考えていますし、彼もそのように考えて取り組んでいるので」と、このまま帯同させる方針を示した。

 「源田たまらん」のキャッチフレーズでも知られる球界屈指のショート・ストップ。今大会でも守備の名手として再三にわたって安定したプレーを見せてきた。ここまでは打線の力で打ち勝ってきたが、これからは投手力、守備力を中心に守り勝つ野球も求められるとあって、存在が注目されていた。本人もチーム帯同に強い意思を示したということも伝わってきている。

 一方で患部の右手小指といえば、打撃やスローイング時に重要な役割を果たすことで知られる。ここで無理をするとシーズンにも影響を与えかねないとあって、ネット上には「骨折は厳しいのではないか」「無理をしないで代わりの選手を招集したほうがよい」という意見も散見される。

 負傷した源田に代わって、遊撃で先発出場している中野拓夢(26)は11日のチェコ戦でも初回に失策を記録するなど、鉄壁の守備力を誇る源田と比べれば確かに不安はある。そんな中、今後、源田がどこまでコンディションが戻るのかは不透明とあって、代替選手を招集したほうが良いという意見が上がっているようだ。

 すでに球界内では代替の遊撃手の候補として、小園海斗(22=広島)、紅林弘太郎(21=オリックス)、長岡秀樹(21=ヤクルト)、上川畑大悟(26=日本ハム)、小深田大翔(27=楽天)らの名前が挙がっている。ここまで侍ジャパンで遊撃を守り、実績のある坂本勇人(34=巨人)、今宮健太(31=ソフトバンク)は大会前に代表辞退を表明している。

 源田は栗山監督にとって「守備の要」と位置づける大事な選手でもある。ただ源田にとっては、その後に続くシーズンの戦いも控える。オフには5年15億円ともいわれる大型契約を結んだばかり。自他ともに認める「ライオンズの顔」として、チームをけん引していく必要もある。

 当面は守備固め要員、代打、代走の起用も予想されるが、源田のコンディション管理、起用をめぐっては今後も様々な議論が出てきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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