大洋エーアンドエフ株式会社(東京都中央区)が、MSC漁業認証取得のための審査に入りました。審査の対象は中西部太平洋で操業するカツオとキハダマグロのまき網漁業で、3隻を対象に審査に入ります。これら漁船による2022年の漁獲量はカツオ約16,833トン、キハダマグロ約4,010トンでした。

この漁業は、公益財団法人世界自然保護基金ジャパンWWFジャパン)の支援のもと実施された漁業認証の予備審査を経て、審査入りに向けた準備を進めてきました。

世界ではマグロカツオ類を対象とする漁業のMSC漁業認証取得が加速しており、MSC認証のマグロカツオ類の総漁獲量は、2017年度には100万トン未満であったのに対し、2021年度には約200万トンという記録的な水準に達しました。この背景には小売大手や水産大手企業が、持続可能マグロカツオ類に限定した調達を公約に掲げていることがあります。

申請者のコメント
大洋エーアンドエフ株式会社 代表取締役社長 粟山治氏
「当社の海外まき網漁業はその初期の昭和20年代よりさまざまな技術革新、改良を重ね、今日まで業界の発展に貢献してまいりました。
持続可能な漁業は将来にわたる食糧供給に欠かせない重要な産業と位置付けており、MSC漁業認証の審査および認証取得を通じて漁業を次世代につなげるために今後とも尽力していく所存です」

審査機関について
今回の審査は、第三者の審査機関であるSCS Global Services社により行われ、対象魚種に関しての資源の持続可能性、漁業が生態系に与える影響、漁業の管理システムが評価されます。この審査に関してパブリックコメントの送付や現地訪問への参加を希望するステークホルダーの方は、MSCstakeholders@scsglobalservices.comまでお問合せください。


MSC(海洋管理協議会)について
将来の世代まで水産資源を残していくために、認証制度と水産エコラベルを通じて、持続可能で適切に管理された漁業の普及に努める国際的な非営利団体です。本部をロンドンとし1997年に設立され、現在は約20カ国に事務所を置き世界中で活動しています。MSCジャパンは2007年に設立。MSC「海のエコラベル」の付いた水産品は、2021年度には世界62カ国で20,000品目以上、日本では500品目以上が販売されました。国内ではイオングループ、生協・コープ、セブン&アイグループ、ライフ、マクドナルドなどで購入できます。
持続可能で適切に管理された漁業のためのMSC漁業認証規格は、世界で広く認知されており、最新かつ確実な科学的根拠に基づき策定されたものです。FAO(国連食糧農業機関)とISEAL(国際社会環境認定表示連合)双方の要求事項を満たした世界で唯一の漁業認証プログラムでもあります。漁業がこの規格を満たすためには、(1)水産資源が持続可能なレベルにあり、(2)漁業による環境への負荷が抑えられており、(3)長期的な持続可能性を確実なものにする管理システムが機能していることを、第三者審査機関による審査を通じて実証することが求められます。

詳しくはMSCウェブサイトをご覧ください:https://www.msc.org/jp

MSC「海のエコラベル」について
MSCの厳格な認証規格に適合した持続可能な漁業で獲られた水産物にのみ認められる証、それがMSC「海のエコラベル」です。

配信元企業:一般社団法人MSCジャパン

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ