AIを活用したアダプティブな対話式 ICT 教材の開発と提供を行う株式会社すららネット(本社:東京都千代田区、代表取締役:湯野川孝彦)は、探究学習に必要な基礎スキルを活動の中で確実に身につけていく高校生向けの探究学習ICT教材「すらら Satellyzer(サテライザー)」を2023年4月よりリリースします。
 「すらら Satellyzer」は、NECスペーステクノロジー株式会社(本社:東京都府中市、代表取締役 執行役員社長:片桐秀樹)と約2年前から共同開発に取り組んできました。宇宙というテーマを通じて、遠い世界と実生活とのつながりなど幅広い視野を持つ機会を生徒に提供します。


現場の先生方の声、テストマーケから明らかに
探究学習の課題「探究基礎スキル不足」と「先生の業務負荷」を解消

 学習指導要領の変化に伴い、2022年度から高校生の必修科目の一つとなった「総合的な探究の時間」の授業について、すららネットの学校チームは学校現場での探究学習実践における課題について多くの相談を受けてきました。また、探究学習教材の開発の過程では、実際に学校でテストマーケティングを実施。これらの経緯から、すららネットが探究学習の課題として着目したのは、生徒の「基礎的な探究スキル」が不足していることと「先生の業務負荷」が大きいことです。
 すららネットでは、探究学習を進めるにあたり生徒自身に必要な基礎的な探究スキルとして、テーマに対する基本知識(課題への興味関心)、自分の考えを言語化してまとめる(論理力、語彙力)、メンバーと議論し内容を詰めていく(コミュニケーション力、思考フレームワーク)、この3点に着目しました。「すらら Satellyzer」では、学習活動を行っていく中で、探究基礎スキルが自然に、確実に身につくプログラムに設計しました。
 また先生に対しては、「すらら Satellyzer」を利用することで授業の事前準備の手間を省き、評価軸や評価方法の統一、探究学習で習得させるスキルの認識合わせができるようにしました。

探究基礎スキルが確実に身につく「すらら Satellyzer」の特長
 すららネットでは8年前から、「解のない問い」に主体的に取り組む「アクティブ・ラーニング」のプログラムを開発、イベントとして全国の小中高生に学びの機会を提供し続けています。この取り組みによって蓄積したノウハウと、だれでもゼロからわかる学習コンテンツ開発力に、NECスペーステクノロジー株式会社の宇宙技術に関する専門性を掛け合わせ、現場の先生方の声を参考に探究学習ICT教材「すらら Satellyzer」が完成しました。

【特長1.】ストーリーをなぞってゲーム感覚で進めるコンテンツ
 「すらら Satellyzer」は、チームで学習に臨みます。学習はユニットごとに進み、1ユニットは50分で学習できる構成。全体の流れは、基礎知識の習得、ミッション選択(解決するべき課題を選び、知識を深める)、課題解決を目指す、振り返りとなっており、その過程で基礎的な探究スキルが自然に身につくよう構成しています。学習者は、提示される複数の社会問題の中から興味のあるものを選び、人工衛星宇宙開発技術を活用して解決方法を考えていきます。

【特長2.】1単元をレクチャー、グループワーク、自己・相互評価で構成
 アニメーションと音声による講義パートで基礎知識の説明やグループワークの指示を行います。講義には、インタラクティブ性を取り入れ、理解を深め集中力を保つ工夫を行っています。
 グループワークでは、思考やアイデアをスムーズに発展・整理させるためのツールを用意して、調べ学習やディスカッションなどを進められるようになっています。このプロセスを通じて、グループワークの展開方法を学ぶことができます。
 自己・相互評価は、評価画面の指示にそって入力します。自身での振り返りに加え、周囲からのフィードバックを得ることで、自分で気付き・改善する力(メタ認知能力)を習得することを目指します。
【特長3.】授業進行、評価や成績付けなどあらゆる授業運用ツールで先生の業務軽減
 「すらら Satellyzer」では、探究学習運営における先生の業務負担の軽減にも寄与します。授業進行は「すらら satellyzer」に一任できるので、先生は生徒たちのファシリテート役に専念できます。授業の進行マニュアルをみれば、生徒からの質問などにも対応ができ、事前準備の負担を軽減できます。評価システムの装備や習得スキル一覧など、様々な授業運用ツールを用意することで、どの先生でも均質の探究授業が可能となります。


人工衛星作りを通じて学校の学習とのつながりとその大切さに気づいてほしい
NECスペーステクノロジー株式会社 営業本部 ビジネス推進グループ マネージャー 猪又栄治氏

 「すらら Satellyzer」を共同開発したNECスペーステクノロジー株式会社。今回の開発において、プロジェクトマネージャーを務めた猪又栄治氏は、同社の宇宙の知見を活かした教材を利用する生徒たちに対する思いを語ってくれました。
 「NECスペースは、人工衛星ロケットに搭載する通信機や制御器、コンピュータ記憶装置、太陽電池等をお客様の仕様に合わせて開発しています。日本国内のみならず海外のお客様にも販売しています。宇宙機器に限らず、仕事を進める上で費用、リソース、スケジュールなどの制限の中で、お客様の仕様を全てクリアーにする必要があります。つまり、お客様からの仕様をよく理解し、最適な開発を行うことが企業に求められます。また仕事はチームで取り組む事が多いので、メンバーが同じ目的に進んでいく為のコミュニケーション能力も必要です。
 今回『すらら Satellyzer』で探究学習に取り組む生徒の皆さんには、当社が提供している人工衛星ロケット等の宇宙開発のことを知ってほしいのはもちろんですが、チームで取り組み、制限の中で最適解を見つける、という達成感も感じてほしいと思います。また、日々の勉強が将来の仕事にもつながっていることにも気づいて欲しいと思っています。宇宙や人工衛星と聞くと数学や物理の知識が主に必要と思われますが、それだけではありません。お客様にご理解、ご納得いただくための文書や報告書を作る、お客様からの仕様書を読んで理解するには国語や英語も大切です。よりわかりやすく伝えるため、イラストや図を使うこともあるので、美術のセンスも強い武器になります。日々仕事をするための健康な体づくりは体育での学習など、学校の学びで無駄な事は一つもありません。学校で学んだことは社会人になっても間違いなく役立ちます。生徒のみなさんにはぜひこの事を知ってほしいと思います。」

生徒も先生も探究学習の時間が待ちどおしくなる!「すらら Satellyzer」の工夫と魅力
株式会社すららネット コンテンツ開発グループ 道上智子

 「すらら Satellyzer」のコンテンツ開発担当者の一人、すららネットコンテンツ開発グループの道上智子は、コンテンツ開発で工夫したことについて次のように語ります。
 「『探究学習』は、先生や生徒だけでなく、私たちも受けたことがない授業です。でも、すららネットで8年間取り組んできたアクティブ・ラーニングのイベントで培ったノウハウで、知識がないところからでも社会課題の発見と解決に向けたプロセスを踏むコンテンツ開発ができる自信はありました。しかし、実際にテストマーケティングを行うと、予想通りに進まないことが多くありました。どのような生徒でも集中力を切らさず、興味をもって取り組める、そして求められる力を養えるコンテンツ開発は、私たちにとってもまさに探究でした。昨年実施したオリジナルプログラムによる探究学習出張授業を通して、生徒、先生双方の課題がより明らかになり、それを今回の最終形にいたる開発に大きく反映させることで、誰でも学習目標を達成でき、先生の負荷も軽減できる探究学習教材にすることができました。『すらら Satellyzer』を導入することで、生徒も先生も探究授業が待ち遠しくなるような科目になって欲しいと思います。」

  • 「すらら Satellyzer」オンラインセミナー開催
 すららネットでは、「すらら Satellyzer」の6月リリースに先駆け、3月27日(月)16:30より、「すらら Satellyzer」の導入希望やご興味をお持ちいただいた高等学校のご担当者様向けに、オンラインセミナーを開催します。
 セミナーでは、「すらら Satellyzer」の開発背景や特長の解説のほかに、実際に画面をご覧いただきながら探究学習の授業の流れを紹介いたします。参加申し込み及び詳細は、セミナー専用サイト(URL:https://surala.jp/school/seminar/2654/)をご参照ください。




NECスペーステクノロジー株式会社
 NECスペーステクノロジーは、NECグループの宇宙事業の一翼を担い、衛星搭載機器とロケット搭載機器の研究開発、設計、製造、試験、納入までを一貫して行うことができる高い技術と信頼性を有しています。同社の機器は探査機や、科学、通信・放送、測位、地球観測といった多様なミッションの衛星に加え、H-IIA/H-IIB/H3、イプシロンといった日本の主要なロケットに搭載され、宇宙空間で活躍しています。
https://www.necspace.co.jp/

■株式会社すららネット
 すららネットは、「教育に変革を、子どもたちに生きる力を。」を企業理念とし、AIを活用したアダプティブな対話式 ICT 教材「すらら」と「すららドリル」を、国内では 約 2,500校の学校、塾等33万人を超える児童生徒に利用されています。日本全国の公立学校、有名私立中高、大手塾などでの導入が広がる一方で、発達障がい不登校、経済的困窮世帯などの国内外の子どもたちにも学習の機会を提供しています。事業そのもので様々な格差による教育課題の解決を図ることで成長を続け、代表的な EdTechスタートアップ企業として2017年に東証マザーズ(現東証グロース市場)に上場しました。
https://surala.jp/

配信元企業:株式会社 すららネット

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