波乱の展開が毎週話題となっている“タイムリミット・バトル・サスペンス”ドラマ「大病院占拠」(毎週土曜夜10:00-10:54、日本テレビ系)に、病院を占拠する鬼の面をかぶった武装集団「百鬼夜行」の一人、“桃鬼”常陸亜理紗役で出演する俳優・浅川梨奈。井上瑞稀(HiHi Jets/ジャニーズJr.)と久間田琳加のW主演映画「おとななじみ」(5月12日[金]公開)では、井上、久間田、萩原利久と共に幼なじみ4人のうちの一人、小戸森美桜を演じる。放送開始当初、演じる俳優が明かされないまま登場した鬼たちの正体が注目を集めていた「大病院占拠」が怒とうの展開でさらなる盛り上がりを見せていく今、「WEBザテレビジョン」では撮影現場の様子や反響を浅川にインタビュー。「おとななじみ」共演者との関係性や、俳優としての今後の展望、近況なども語ってもらった。

【写真】現場では「かわいい」の声が次々と…表情豊かに撮影に応じてくれた浅川梨奈

■鬼の面を取った姿に「かわいい」の声…「気分が良いです(笑)」

――ドラマ「大病院占拠」が盛り上がっています。桃鬼の正体が浅川さんであることが明かされた時の反響はいかがでしたか?

出ていたけど言えなかったので、ずっともどかしさはありました。自分は前から桃鬼を演じていたので、正体が明かされたからといって衝撃を受けるわけではないんですが、見ていた方は予想祭りでしたよね。鬼の面を取った姿に、いろんな人が「かわいい」と言ってくれたので気分が良いです(笑)。

考察が当たったという声も多かったです。私の名前をたくさん挙げてくださっていたのは予想外でした。「分かるんだ」とうれしかったです。

――菊池風磨さんの名前も早い段階で予想されている方が多かったように思います。

早かったですよね。スタッフさんもびっくりしていました(笑)。

■役により顔が違って見られる世間の反響に「光栄」

――菊池さんもそうですが、予想で名前が挙がるのはそれだけ人気も知名度もあるということだと思います。浅川さんも今回の考察を受けてその実感はありますか?

最近、「あの役の子だったんだ」と言われることは増えました。でも、作品のクレジットで名前が出るまで認識されないこともあるんです。映像だけで見ると毎回、役によって顔が違うらしいんですよね。それ自体もお芝居のお仕事をする上で、光栄なことだなとは思っています。

――「大病院占拠」の撮影現場はどんな雰囲気ですか?

スタッフさんからは「なんで鬼たち、そんなに仲良いの」と言われます(笑)。先日はキャスト同士で絵しりとりをしていました。鬼全員がみんなで一つになって、和気あいあいとしています。平和ですよ。

■井上瑞稀、久間田琳加ら同世代との共演で実感「自分には若さがない(笑)」

――映画「おとななじみ」についても聞かせてください。幼なじみ役の井上瑞稀さん、久間田琳加さん、萩原利久さんとの共演シーンが多いんですね。

ほぼその4人でした。後はアン ミカさん、松金よね子さんも一緒にいることが多かったです。

――幼なじみのメンバーとは撮影を通して仲も深まりましたか?

撮影前から高橋洋人監督に「仲良くしてください」と言われていたんです。あえてそう言われることは初めてでしたが、たしかに実際に仲が良くないとそういう空気は出ないですよね。

でも、人見知りが多かったんです。私と萩原くんは二回目の共演でもともと知り合いだったから、その二人で後の二人(井上と久間田)をほぐしていくような感覚でした。ちょっとずつ距離は縮まっていって、撮影初日には仲の良い空気感ができていたと思います。

――井上さんと久間田さんは初め、緊張されていたんですか?

井上さんは初主演ということもあって、少し緊張していたと思います。久間田さんも恋愛ものというところに緊張していたみたいです。すごくうぶな感じでした(笑)。年齢差がそこまであるわけでもないんですが、私と萩原くんはなぜかフレッシュ感がないんです(苦笑)。

貫禄がすごいと言われていて、年も芸歴もそんなに変わらないけど、なんとなくお兄さんとお姉さんな感じになっていたので、自分には若さがないんだなと思いました(笑)。萩原くんはキャッキャすることもできるタイプだったので、(井上・久間田・萩原の)3人でキャッキャしているところに私がツッコミ役でいるみたいな感じで、劇中の関係そのままのようでした。

■芸能生活10年を振り返り「だいぶ大人になったかな」

――2022年は浅川さんにとって芸能活動10周年の年でした。これまでの俳優業を振り返っていかがですか?

毎日楽しく生活しています。以前は、マネージャーさんにとっても手の掛かる子供だったと思うんですが、だいぶ大人になったかなと自負はしています。と言いつつ、(マネージャーがいる)右は見られないですけど(笑)。

でも、いろいろとご指導ご鞭撻をいただきながら「自分で考える」ということが少しずつできるようになってきているのかなとは思っています。前は、出されたものに付け加えることはできても、ゼロベースで分からないことに対しては、どうしていいか分からなくなってしまうことがあったんですけど、最近は場所によって自分を変えられる特殊能力を持ったので、どの現場でもいやすい自分でいられるようになりました。

――「おとななじみ」でのツッコミ役の浅川さんは、いくつかある顔のうちの一つということですか。

同世代の子と一緒だと大人びちゃうところがあるんです。年上の方がいっぱいいる現場だと甘えさせていただきます。だから「大病院占拠」では真飛聖さんや比嘉愛未さんにデロデロに甘えています(笑)。稲葉友さんとは1年前にも共演しているんですけど、「今回、すげえ楽しそうだな。甘えられるお姉さんがいるのがいいんだろうな」と言われて恥ずかしかったです。「好きだもんね、きれいなお姉さん」って(笑)。

――お姉さん好きなんですね(笑)。

気が付いたら近くのきれいなお姉さんに寄って行っちゃうんですよね(笑)。

■「こういう役を任せたら間違いない」と言われる俳優に

――今後の活動方針で何か考えていることはありますか?

私はただただ楽しく生きていきたいんです。だから「絶対にこれがやりたい」「絶対にこうなりたい」というよりは、頂ける役をやりつつ、楽しく生きていけたらいいなという感じです。

将来的にはアカデミー賞は目標の一つだし、「ディズニープリンセスになりたい」という夢もあるので、ディズニー声優への憧れはあるんですけど、今は「こういう役を任せたら間違いないよね」と思ってもらえるように、いろんな役にチャレンジしたいなと考えています。

■月に2、3回は“夢の国”へ

――オフはどのように過ごしていますか?

オフは大体、家にいるかディズニーにいるかですね。外に出るなら“夢の国”。外に出ないなら、家の猫二匹の行動を観察しています。最近、趣味にしようと思って少し始めたのは、お裁縫やハンドメイドですね。一人で黙々とミシンの練習をしたり、キーホルダーを作ったりしています。

――“夢の国”はどれくらいの頻度で行くんですか?

月に2、3回は行きます。でも、今年はまだ行ってないので禁断症状が出そうです…(笑)。

去年はハロウィーンの1カ月半で10回以上通っちゃって、さすがに母親に「大丈夫か」って怒られました(笑)。パレードやショーでキャラクターに会うと、その日の2回目だった時に「2回目だよね」というふうにリアクションしてくれるのがたまらないんです。何回も行くと途中から塩対応されたりして、それに余計ハマっちゃうんですよね(笑)。

◆取材・文=山田健史

※高橋洋人監督の高は正しくは「はしご高」

ドラマ「大病院占拠」出演も話題の浅川梨奈にインタビュー/撮影:山田健史