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 開幕まで残り2週間近くとなった球界に衝撃が走った。DeNAは14日、前ドジャーストレバー・バウアー投手(32)の獲得を発表した。

 14日に更新された球団公式ツイッターでは、三浦大輔監督がバウアーに対し「非常に興奮している」「世界中の反応もすごいと思う」と語りかけるシーンが映し出された。「優勝するためにもすごい強力な投手が来てくれた」と感激の面持ちで語った。

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 バウアーといえばメジャー通算83勝、17年には自己最多の17勝(9敗)を挙げ、20年にはサイ・ヤング賞も獲得したこともあるメジャー屈指の右腕。以前から日本でプレーすることに興味を示しているとも伝えられていた。

 また最近では、21年にドメスティックバイオレンス(DV)の禁止規定違反で出場停止処分を受け、今年1月にドジャースが戦力外を発表。自由契約となったことが話題を呼んでいた。この点も球団側が確認をした上で獲得に乗り出した模様。

 一方、DeNAにとっては三浦監督も認めるように、大きな戦力となりそうだ。最速158キロの剛速球とスライダーシンカーなどを操り、メジャー打者相手に渡り合ってきた右腕が戦列に加わる。チームはエースの今永昇太(29)、浜口遥大(27)、東克樹(27)、石田健太(30)など「左腕王国」として知られるが、右の柱がいないことがネックとされてきた。

 昨季チーム最多タイの11勝をあげた右腕、大貫晋一(29)は現在、右肩肉離れで離脱中。開幕は厳しい見通しとなっており、バウアー加入は心強い援軍となりそうだ。

 元々、開幕前の下馬評は今季のペナントDeNA阪神有利とする評論家が多かった。ともに打線、投手陣が強いチームではあるが、DeNAは破壊力抜群の打線に、現役バリバリメジャーリーガーが加わるとなれば、1998年以来遠ざかっている、悲願のリーグ優勝も現実味を帯びてくる。

 背番号は「96」に決定。バウアーは「日本プロ野球界でプレーすることは私の夢であり、その夢をファンの皆さんの前でお見せすることができる球団としてベイスターズ以上のチームはないと思っています。素晴らしいチームの一員となり、一緒に優勝を目指すことができる機会をいただいて、とても嬉しく感じています」と所信表明。

 昨年は4位とBクラスに低迷した巨人リーグ最下位に沈んだ中日、新監督となった広島など、各球団がどのようにサイ・ヤング賞投手に立ち向かっていくのか。バウアー攻略が今シーズンの野球観戦の楽しみの一つとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

DeNA バウアー獲得の衝撃 戦々恐々となる「球団名」