4月歌舞伎座「鳳凰祭四月大歌舞伎」昼の部『新・陰陽師』で脚本・演出、そして蘆屋道満役を勤める市川猿之助が、安倍晴明を祀る晴明神社にて成功祈願を行った。

本公演は、夢枕獏が描いた伝奇小説『陰陽師』を原作に、歌舞伎ならではの演出や工夫が凝らされた作品。猿之助の脚本・演出のもと、次代を担う花形俳優が顔をそろえ、新たな「陰陽師」の世界が誕生する。

神社には、出演者(市川猿之助、坂東巳之助、中村壱太郎、尾上右近、中村隼人、中村児太郎、中村福之助、中村鷹之資、市川染五郎)が書いた絵馬を猿之助が代表して奉納。京都・南座『三月花形歌舞伎』に出演中の尾上右近、中村鷹之資もその場に駆けつけた。

成功祈願の様子
左より)中村鷹之資、市川猿之助、尾上右近

併せて、本公演の特別ポスターも公開。猿之助扮する蘆屋道満からはいかにも怪しげな雰囲気が漂い、まるでその指先から伸びた糸で登場人物たちを操っているかのようなビジュアルに。道満が広げた手の下には、中村隼人安倍晴明、市川染五郎の源博雅、坂東巳之助の平将門、中村壱太郎の滝夜叉姫、尾上右近の興世王、中村児太郎の桔梗の前、中村福之助の俵藤太、中村鷹之資の大蛇丸ら総勢八人の個性豊かなキャラクターが並んでいる。本ポスターは歌舞伎座ほかにて掲出される。

市川猿之助 コメント
公演が成功するように座中一丸となって、良いものをこれから作り上げ、初日が開いてからも努力していこうということを晴明様にお誓い申し上げました。絵馬に書いた言葉は「神恩感謝」。4月にこうして公演をやらせていただけるということがすでにありがたいことですから、まずは感謝を申し上げて、そこからものごとが始まるということです。
今回の『新・陰陽師』は同じ夢枕獏先生の原作をもとにしていますが、前回の公演から10年経ってリニューアルという意味も込めて、古典歌舞伎の形式でお届けします。若手それぞれに見せ場を作りますので、普段彼らがいかに古典歌舞伎を学んできたかということの成果をお見せいたします。
彼らにとっても色々な発見がある舞台になるのではないかと。
昼夜二部制ということもあり、久しぶりに三幕構成としてひとつのお芝居をじっくりと観ていただきます。ひとりでも多くの方に劇場に足を運んでいただいて、お芝居を楽しんでいただければと思っております。

<公演情報>
歌舞伎座新開場十周年記念「鳳凰祭四月大歌舞伎
『新・陰陽師

2023年4月2日(日) 初日~27日(木) 千穐楽

『新・陰陽師』特別ポスター
市川猿之助