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 去年11月、アメリカ・ニュージャージー州で保護された、なんとも悲しそうな表情をした野良猫「フィッシュトーファー」のことを覚えているだろうか。

 保護施設で里親募集のために投稿した写真は、その表情から「絶望猫」と呼ばれ、一刻も早くこの子に希望を!と大きな話題となり、里親希望者が殺到した。

 その後、フィッシュトーファーに飼い主が決まり、飼い主は、彼に愛情を注ぎ続けた。その結果、絶望していた表情から一変、見違えるほど満ち足りた表情を見せるようになったという。

【画像】 絶望顔の野良猫が施設に保護され里親募集

 2022年11月に、ニュージャージー州ブラックウッドにある「ホームワード・バウンド・ペット養子縁組センター」にやって来たフィッシュトーファー(オス、当時5歳)は、まわりのスタッフが切なくなるほど悲しい顔をしていた。

 その表情から、辛い境遇にいるのは明らかだったフィッシュトーファーは、事実、施設に着くなり、孤独の兆候を示したという。

 養子縁組センターのスタッフたちは、フィッシュトーファーが本当は人間からの愛情をとても欲していると気付いた。

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 1日でも早く、この猫に永遠の家を見つけてあげたい。そう思ったスタッフの1人は、養子縁組してくれる人を求めて、SNSでフィッシュトーファーの写真と共にプロフィールを投稿した。

 すると、あまりにも悲しげで絶望感が漂うフィッシュトーファーに多くの人の心が奪われ、瞬く間にSNSが拡散し、施設に申し込みが殺到した。

若いカップルと養子縁組したフィッシュトーファー

 新たにフィッシュトーファーの飼い主となったのは、ローラ・フォルツさんとタナー・キャラハンさんというカップルだった。

 2人は、施設から自宅に戻るまでの2時間、車の中でずっとフィッシュトーファーにキスをし、抱きしめ、めいっぱい愛情を注いだ。

 そして、家に着くと早速フィッシュトーファーが快適に暮らしていけるよう、準備に入った。

 また、施設がSNSに投稿して以来、フィッシュトーファーの今後の様子を気にしている人たちのために、2人はInstagramアカウントを開設し、Twitterでもフィッシュトーファーの状況をシェアした。

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 カップルに引き取られた直後は、新しい環境に戸惑った素振りも見せていたフィッシュトーファーだったが、2人が注ぎ続けてくれる愛情を受けて、少し余裕を見せるようになったという。

フィッシュトーファーはとても恥ずかしがり屋ですが、一度抱きしめられると、私たちの腕の間からひょこっと顔を隠すのが好きなんです。

ソファで寛ぐことが好きなほか、ちゅ~るが特にお気に入りのおやつみたいです。たいてい、おやつをもらうと、嬉しそうにします。(ローラさん)

フィッシュトーファーの表情に大きな変化が

 間もなくして、カップルはフィッシュトーファーの態度や表情の変化に気付いた。

 絶望的なほどに垂れ下がっていた目は、今やキラキラ好奇心に満ちあふれ、大きく開かれるようになった。

 最初は平らになっていたフィッシュトーファーの耳は、新しい環境の中でこれまでに経験したことがなかった音、たとえばおやつ袋が開く音や、飼い主のキスの音、初めての静けさなど、すべての新しい音を取り入れ始めると、ピンと立つようになった。

 今では、すっかり表情も見違えて、飼い主との生活に慣れたフィッシュトーファーに、パパとママも夢中だ。

 「フィッシュトーファーは、最高の保護猫です」とSNSでシェアする2人が、自分をいっぱい愛してくれていることを感じているフィッシュトーファーは、毎日とっても幸せに暮らしている。

追記:(2023/03/18)本文を一部訂正して再送します。

References:'Sad And Depressed' Shelter Cat Is Unrecognizable In His New Home/ written by Scarlet / edited by parumo

 
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