オープニング映像が終了し、KCON-ers(KCONファンの呼称)が今か今かとショーの始まりを待ちわびる中、会場は突如真っ赤な照明に照らされひとたび不穏な雰囲気に。そうしてステージ奥から姿を現したのはATEEZ。「KCON 2023 THAILAND」2日目であり、最終日でもあるこの日の公演が「Say My Name」で幕開けした。
最初のブロックにはTNXとTEMPESTという昨年デビューした新人2組が登場した。TNXは今年2月にリリースしたばかりの2ndミニアルバム「Love Never Dies」より、2つのリード曲を華麗にパフォーマンス。制服風のフレッシュな衣装をまとい、切なさをにじませながら洗練された歌とダンスを届けた。続くTEMPESTは「Dragon(飛上)」と「Can’t Stop Shining」というカラーが180°異なる2曲を披露。ウンチャンの「皆さんの記憶に末長く残ることができたらうれしいです」という言葉通り、その振れ幅の広さで大きな存在感を示した。
この日の冒頭、司会を務めたBamBamとミンニ((G)I-DLE)によってBLACKPINKのカバーを披露することが予告され、出演者の中でもとくに期待を寄せられていたのはKep1er。「We Fresh」では、曲中に独自のダンスブレイクが差し込まれ、グループの強みであるハイレベルなダンススキルを強烈に印象付ける。自身のブロックを終えたあとは「Z世代 POP プレイリスト」のコーナーのため再びステージへ。ここまで、Kep1erがどの曲をカバーするのかは明かされていなかったが、それが、BLACKPINKの最新曲「Shut Down」であることがわかると会場からはざわめきが起こる。無駄がなくしなやかなダンスで観客を魅了したのち、ラストはシャオティンが地面を指差しフィニッシュ。自信と貫禄に満ちあふれたステージで会場を大いに盛り上げた。
昨年8月に開催された「KCON 2022 LA」以来、海外での「KCON」は2度目となるINIのステージは「Dramatic」でスタートした。初披露となる韓国語バージョンでパフォーマンスされたこの曲について、西洸人は「Did you guys like it?」と彼らしい口ぶりで観客からの感想を求める。その後も田島将吾と木村柾哉が韓国語でKCON-ersに挨拶したのち、許豊凡は、西と同じく流暢な英語でトークするなど、彼らは日本語を使わずに英語と韓国語のみでMCを展開。許は「タイの皆さんに再会できる日を楽しみにしながら、最後の曲を披露します」と微笑み、1stアルバムのリード曲「SPECTRA」で初のタイでのステージを締めくくった。
出演者の多くがモノトーンのシックな衣装を身にまとう中、ITZYはデニムにクロップド丈のトップスというヘルシーな衣装でKCON-ersの前に姿を現す。さわやかな装いで笑顔を弾けさせながら「SNEAKERS」を晴れやかに歌い届けた。5人はファンから寄せられたリクエストにその場で応える「Make a Wish」のコーナーでキュートな素顔を垣間見せ、パフォーマンス中のカリスマ性あふれる姿とのギャップでファンを魅了。ラストは彼女たちの原点とも言える代表曲「DALLA DALLA」をはつらつと歌い踊り、ステージをあとにした。
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