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 侍ジャパンが激闘を制し、史上3度目の世界一に王手をかけた。

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準決勝で、日本代表「侍ジャパン」はメキシコ代表に逆転サヨナラという劇的な展開の末、6-5で競り勝った。今大会、初めてとなる終盤まで追いかける展開となり、9回裏の攻撃までリードを許していた中、最後の最後で不振に喘いでいた村上宗隆のバットが勝負を決めた。

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 もちろん、サヨナラの場面に向かうまでも、侍ジャパンのメンバー全員が踏ん張ったことで、白星を手繰り寄せることとなった。

 投手陣では先発の佐々木朗希、後を継いだ山本由伸湯浅京己もそれぞれ得点を許したものの大崩れせずゲームを作った。打撃陣でも吉田正尚の同点3ランや、土壇場で2ベースを放った大谷翔平といったメジャーリーガーの活躍の他、8回に3バントを成功させた源田壮亮、代打で犠牲フライを記録した山川穂高らも存在感を発揮。まさにすべての選手が演出した逆転劇となった。

 死闘となったこの一戦の結末は、もちろん海外でも大々的に伝えられている。スペインメディア『as』は試合終了直後にこのゲームをレポート、日本の勝利を報じるとともに翌日の決勝戦の展望も掲載している。

 記事では「この試合は壮絶だった。素晴らしいピッチング、コンタクトヒッター、小技、長打、そしてサヨナラでのゲームセットなど、野球の魅力がすべて詰まっていた」と振り返っており、続けて「これは、我々が望む最高の野球の試合の1つとなった」と劇的な内容となったことを強調した。

 さらに「9回裏、日本は2人のランナーを出して、ムネタカ・ムラカミを迎えた。このNPB三冠王は、今大会では奇妙なほど沈黙していた。この日もここまで4打席無安打。だが彼のバットは息を吹き返し、何より、その瞬間が最も重要な時だった」として村上のサヨナラ打を称賛。

 その上で、アメリカ戦について「2023年WBC決勝戦でアメリカと対戦することが決まった。日本はこれまで2度優勝した唯一の国であり、それをさらに伸ばして、世界野球の紛れもない王者になろうとしている」と綴っており、加えて「ディフェンディング・チャンピオンのアメリカは、日本とともに、これまでチャンピオンになったことのある唯一のチームとなることを目指している。まさに “巨人同士の戦い “である」と両国による決勝戦への見込みを述べている。

 強豪メキシコを退け、3大会ぶりの決勝に辿り着いた日本代表。タイトルを懸けたアメリカ代表とのクライマックスは、まさに熾烈を極める一戦となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「野球の魅力がすべて詰まっていた」侍ジャパン、死闘のメキシコ戦をスペインメディアも激賞!