4月2日(日)まで東京タワー フットタウンで行なわれている「アニメ放送40周年記念 超キン肉マン展」内覧会にゆでたまご両先生が登場
4月2日(日)まで東京タワー フットタウンで行なわれている「アニメ放送40周年記念 超キン肉マン展」内覧会にゆでたまご両先生が登場

1983年の放送開始から今年で40周年を迎えるTVアニメ『キン肉マン』。それを記念して、社会現象とまで呼ばれた当時の凄まじい盛り上がりを様々な資料と共に振り返る「アニメ放送40周年記念 超キン肉マン展」が現在、東京・港区の東京タワー フットタウンB1F タワーホールにて3月18日(土)~4月2日(日)まで大好評開催中だ。

その開催前日、3月17日(金)に開かれた内覧会には、作者であるゆでたまごの原作担当・嶋田隆司&作画担当・中井義則両先生もそろって来場。先生方がめぐられた様子を数々の写真でたどりながら、盛りだくさんのその企画展の主だった中身を順にご紹介していきたい。

まずは入口にて、スタッフからブラックライトで光る"肉"スタンプを押してもらい、会場内に足を踏み入れると、最初に目に入るのはゆでたまご先生が事前にコメントをご用意された、来場者へのあいさつ文を掲載したメッセージボード

そのメッセージの最後にこの日の来場の証として、直筆のサインをその場で書き添えられた両先生。そのまま向かった第一の部屋は、アニメの名場面をふんだんに使って『キン肉マン』という作品の軌跡を大画面&大音量で振り返る「ウェルカムシアター」。

キン肉大神殿風に作られたスクリーンに映されるのは、迫力の展覧会特別映像。そのナレーションを務めるのは、これまで数々の有名格闘技イベントでも煽りVの声を担当してきた声優・立木文彦さんだ。当時、アニメを見ていた年代層なら感涙必死の熱いVTRに心たぎらせたところで、次に向かうは等身大の超人パネルが多数並ぶ「超人ロード」である。

身長250cmのバッファローマンや245cmのビッグボディなど、数字で見る公式設定とはまた違った実感を伴う迫力サイズの巨漢超人たちに圧倒されつつ、同時に人間とさほど変わらない185cmのキン肉マンはこんな巨大な相手たちと幾度も渡り合ってきたのか...という感慨を覚えずにはいられない!

さらには、その周囲のスクリーンに次々と現れては消える超人たちのシルエットや、同時に表示される「私は牧師です」(byソルジャー)などの記憶に残る名言集も必見だ。

そして、その先に広がるのは『キン肉マン』の世界を実際に体感できるアトラクションが多数用意された「観戦スタジアム」エリア。

ロビンマスクウォーズマンアシュラマンテリーマンの精巧な実物大立体フィギュアが立ち並ぶ中、特に注目したいのはあの超人オリンピック ザ・ビッグファイトの決勝戦で、パロ・スペシャルを掛けられた状態に背中を曲げたキン肉マン実物大フィギュア

技の掛け手がおらんではないかと驚くなかれ、そのキン肉マンの背中にまたがり掛け手のウォーズマン役となるのは、なんと来場者のアナタです!(※ただし体重100kg以上の方は破損の恐れがあるため、申し訳ございませんが搭乗はご遠慮ください)

他にも、キン肉マンになりきって悪魔将軍にキン肉ドライバーを決める瞬間を個人撮影できたり、トーナメントマウンテンの頂上に刺さっていた巨大な実物大タッグトロフィーを、ふたりで持ち上げるべく両脇から囲める魅惑の立体展示、また実際に鳴らせるゴングと共に配置された宇宙超人委員長御用達の長テーブルなど、いずれも撮影OKのフォトスポットとして設置されているので、それぞれぜひ実際に見て触って遊び倒してみよう。

さらにこのエリアで見逃せないのは、ところどころの壁にさりげなく展示されている、伝説のキン肉マンウォーズマン戦、ロビンマスクアトランティス戦など、数々の試合開催にむけて当時の宇宙超人委員会が作成したと思われる、告知ポスターや観戦チケットのレプリカ。特に観戦チケットに関しては、あのチケットぴあが全面協力で用意してくれたというのだから、これも逃さずチェックしておきたい。

テリーマンさながらおふたりで新幹線を止める
テリーマンさながらおふたりで新幹線を止める

そして、その先の「リアルミュージアム」コーナーがまたスゴい。作中に出てくる国立超人博物館を思わせる厳重なガラスケース内には、伝統の超人オリンピックチャンピオンベルトをはじめ、ウォーズマンのベア・クローバッファローマンの折れたロングホーンテリーマン靴ひもの切れたシューズに、カレクックの頭から落ちて割れたカレー皿など、貴重な超人たちのお宝がズラリと飾られている。

さらに驚愕の特別展示物として、超人プロレスの解説でおなじみアデランスの中野さんが当時着用していた"髪"を、あのアデランス社が全面協力のもと精巧に再現。これは人間用のアイテムではあるが、あまりに特殊な技術が使われ復刻されたものであるため、超人たちのお宝と同様に厳重にガラスケースに収められて展示される運びとなった。

この"髪"があらゆる激戦地の風になびいてきたであろう事実に思いを馳せながら、世界に羽ばたく中野和雄氏の頭の質感をぜひ、ご来場の折にはその目で確認してほしい。

アデランスさんにつくってもらったという中野さんの髪
アデランスさんにつくってもらったという中野さんの髪

そして、最後のエリアとなる「キン肉ワールド」には、キンケシ全種をはじめ、ファミコンソフト、ボードゲーム、レコードジャケットなどなど多種多様な懐かしグッズの数々や、当時の番宣&劇場版ポスター、さらには声優さんの使用したアフレコ台本、果ては『炎のキン肉マン』などの主題歌や劇伴の作曲に実際使用された手書きの楽譜まで、このような機会でもないとまずお目にかかれない貴重な現存アイテムの数々を所狭しと一挙展示。

また、壁に設置された作品解説パネルの中には、この会場内でしか読めない当時の東映動画プロデュサー・田宮武さんや、日本コロムビア音楽ディレクター・前山寛邦さんの特別インタビュー記事も掲載。これまた貴重な製作裏話が満載で見逃せない内容となっている。

東映動画プロデューサー田宮さんが持っていたアニメ台本や絵コンテなど貴重な資料も並ぶ
東映動画プロデューサー田宮さんが持っていたアニメ台本や絵コンテなど貴重な資料も並ぶ

展示イベントゾーンは以上で終了となるが、その出口付近に設置された最後のグッズ販売エリアにも...実は超必見のお宝パネルが!? なんとその日に発表された新アニメの作画によるキン肉マン等身大ビジュアルが同エリア内のどこかにひっそり設置されているのである。これも見逃さずしっかり目に焼き付けて、今後予定されている新アニメの続報を大いに楽しみにしつつ、会場を後にしてもらいたい!

内覧会当日は、ゆでたまご先生の他にも『キン肉マン』に関わりの深い作詞家・森雪之丞先生、歌手・串田アキラさんなど錚々たるメンバーが多数来場されていた。真ん中のパネルが、新アニメ作画での等身大キン肉マン
内覧会当日は、ゆでたまご先生の他にも『キン肉マン』に関わりの深い作詞家・森雪之丞先生、歌手・串田アキラさんなど錚々たるメンバーが多数来場されていた。真ん中のパネルが、新アニメ作画での等身大キン肉マン

なおこの企画展、4月2日(日)まで同所にて開催された後は、4月28日(金)~5月14日(日)に名古屋へと巡回、さらに以降は時期未定ながら福岡での開催も公式Twitterにて名言されており、その後の続報にも期待が高まるところだ。

加えて新アニメの発表も重なったこの2023年、『キン肉マン』ファンにはとって良い意味で驚きの連続となる、にぎやかな年となりそうだ。

取材・文/山下貴弘 撮影/榊 智朗

ゆでたまご先生とめぐった「超キン肉マン展」の様子