
草食動物だってやるときはやるのだ。草原の上で2頭の鹿が二足立ちとなり、前脚を繰り出しながらのガチバトル。
ボクシングというよりはペシペシと叩き合うパンチングスタイルなのだが、熱い戦いが展開されていたようだ。
カナダ、アルバータ州の草原を舞台に決闘を繰り広げていたのは「オジロジカ」と呼ばれる南北アメリカに生息する小型の鹿で、尻尾の裏側が白いのが特徴。
小型なのでフットワークが軽い。バランスを取って二足立ちとなり、両前脚を激しくバタバタと叩き合う鹿パンチスタイル。
向かって左側の鹿がどんどん攻めていき、右側の鹿は後退しながらも応戦しているが、このパンチに重みがあるのは、聞こえてくる打撃音でわかるだろう。
これは左側の鹿が優勢か?と思いきや、右側の鹿が最後に繰り出したパンチが見事顔面に決まり、左側の鹿は逃げ出していったようだ。

撮影者によると、激しいバトルだったものも両者に負傷はなかったという。
この鹿がオスなのか、メスなのかはちょっとよくわからない。オジロジカはオスにしか角がないのだが、毎年冬になると自然に生え変わるので、もしかしたら角が落ちたオス同士の可能性もある。
オスの鹿は、他の鹿に優位性を示すため、二足立ちになってバトルすることで知られている。なぜこの体勢になるのかというと、大切な角を守るためだ。
オスにとって角は戦う武器ではなく、メスにモテるためのもの。だから角を傷つけないようにこの体勢で戦うのだという。

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