伊藤忠商事と不二製油で立ち上げたプラントベースフードブランド「ウェルビーンズ(wellbeans)」は、初の市販向け商品として冷凍スイーツ「超濃厚ショコラテリーヌ」(270g、税込3480円)と「超濃厚抹茶テリーヌ」(270g、税込3480円)の2種を、3月23日に発売した。

独自の製法を用いて、バターや生クリームなどの動物性の食材を使わずに、濃厚な味わいかつ優しい後味のテリーヌを生み出した。開発には、グルテンフリーのガトーショコラを生み出した、ケンズカフェ東京のオーナーシェフ、氏家健治氏も携わっている。販売はブランドのECサイトで行っている。

「ウェルビーンズ」は、伊藤忠商事と不二製油が共同プロジェクトとして2022年7月に立ち上げたブランドだ。プラントベースの美味しさをポジティブに楽しむプラントベース食品ブランドとして提案しており、これまでにキッチンカーでの惣菜販売などを行ってきた。

健康や環境、素材と共に美味しさにもこだわった商品を提案していく考えで、今後はスナックやラーメンなどの投入も視野に入れているという。製品の販売は伊藤忠商事が担い、商品開発は不二製油で行っている。

今回発表した2種の冷凍スイーツは初めての市販向け商品だ。原料の大豆を、USS製法(UltraSoy Separation)という特許を取得した世界初の技術を用いることで、旨味のある低脂肪豆乳と、こく味のある投入クリームに分けることで、プラントベースだと感じさせない美味しさを実現している。また、コレステロールは0mgとなっている。

「超濃厚ショコラテリーヌ」は、動物性の食材を一切使わずに濃厚なショコラテリーヌを作り上げた。カカオには希少なエクアドル・アリバ種と、ガーナカカオをブレンドし、香り高い風味と濃厚な味わいで、口どけはなめらかに仕上げている。

「超濃厚抹茶テリーヌ」も動物性の食材は使用しておらず、一番茶のみを使ったこだわりの抹茶と風味を引き立てるソイクリームを配合し、濃厚ながらもすっきりとした味わいとなっている。

販売促進に向けて、インスタグラムを中心としたSNSでの訴求を行うほか、ECサイトでは商品の詳細などを伝え、販売につなげる。伊藤忠商事の食料カンパニー食品流通部門リテール開発部リテール開発第一課の大久保健二郎氏は「カフェとのタイアップやポップアップストアの展開も視野に入れている」と語った。

3月23日に都内で行われた発表会には、タレントのSHELLYさんと、開発に携わった氏家シェフが参加した。商品を試食して、SHELLYさんは「クリーミーでバターとかが入っているように感じるぐらい濃厚。だけど飲み込んだ時にすっきりした感じがある」と話した。また、「(プラントベースを)初めて食べたが本当に美味しい。プレゼントや差し入れなど、(プラントベースフードを)知らない人とのコミュニケーションツールとしても良いのでは」とアピールした。

氏家シェフは、商品について「テリーヌの多くは美味しいけど重めだ。このテリーヌは濃厚ながらもふわっと軽やかだ」とコメントした。

発表会に参加した、氏家シェフとタレントのSHELLYさん
発表会に参加した、氏家シェフとタレントのSHELLYさん

〈冷食日報2023年3月24日付〉

ウェルビーンズ「超濃厚ショコラテリーヌ」「超濃厚抹茶テリーヌ」/伊藤忠商事・不二製油