
配達員のお仕事は迅速に依頼者に荷物を届けることだ。とは言え届けるのが困難な状況に直面してしまうこともあるだろう。まさに今回のようなときだ。
アメリカの特殊部隊「SWAT」は、人質を取り、武装した容疑者が立てこもる建物を包囲し、長時間にわたる膠着状態となっていた。
そんな矢先、この建物に住む居住者からの荷物を持ったAmazonの配達員がやってきた。配達員はたくさんのパトカーや警官たちに動じることなく建物に向かって歩いてきた。
敷地内に入れないことを悟ると、近くにいた警官に荷物を渡し、届けましたの証拠写真を撮り、颯爽と去っていったのだ。
【画像】 警察の大包囲網が敷かれている建物に荷物を届けにきた配達員
アメリカ、ノースカロライナ州ケーリーで2月21日、11 歳の息子を人質にとった男が集合住宅に立てこもる事件が発生した。
現場では地元警察に加えSWATが出動し大包囲網が敷かれていた。人質の安全を考慮しなければならず、約20時間も膠着状態にあった。
すると、そこにAmazonの配達員が荷物をもって現れたのだ。
大勢の警官たちがいる中、パトカーをかいくぐりながら建物へと近づいてきた。彼の目的はただ1つ、依頼者に荷物を届ける。ただそれだけだ。
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事件発生現場のため、建物の中に入ることはできない。途中で警官に止められた配達員は、警官に荷物を渡し、依頼者に渡すよう告げて去っていった。

配達した証拠として荷物の写真を撮影しなければならない。配達員は警察が荷物を持っている姿をしっかりとカメラに収めると、それをメールで送信した。

この映像は近くの建物に住む女性が撮影したものだが、「Amazonの配達員は働きすぎ!膠着状態の大包囲網の中で荷物をきっちり届けようとしている」と映像内に彼女の声が入っている。
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アメリカではよくある現場なのか?それともこの配達員が豪胆なのか?ちょっとよくわからないが、とにかく荷物を届けることには成功したようだ。
SNSのコメント欄では、「私も以前Amazonの配送ドライバーとして働いていたが、ノルマを達成しないと大変なことになるんだよ」、「配達に失敗すると解雇されることもある」との書き込みや、「Amazon配達のポリシーは”雨、みぞれ、雪、包囲状態”でも届けること!」などの書き込みも。
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アメリカのAmazonのガイドラインでは、配達が保証された日付までに行われなかった場合、「その注文に関連する配送料を返金する」と規定しているそうだ。
で、この事件は結局どうなったかというと、地元警察によると、男は銃で自ら命を絶ち、息子は銃で撃たれたものの軽傷で済み、警察に保護されたそうだ。
かつてクマに遭遇したAmazonの配達員もいたが、彼らは会社以外怖いものは何もないって感じなのだろうか?
References:Amazon driver delivers package during police standoff with gunman / written by parumo
追記(2023/03/06)誤字を訂正して再送します。

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