瀬戸利樹と中田圭祐がW主演を務める「僕らのミクロな終末」(夜0:55-1:30、ABCテレビ)の最終話となる第8話が3月19日に放送された。めぐる(井手上漠)と遊馬(富本惣昭)の交流が描かれて感動を呼んだ。(以下、ネタバレを含みます)
【写真】ショートパンツがかわいい井手上漠“と大きめTシャツが似合う富本惣昭“遊馬”
■「僕らのミクロな終末」とは
同作は、実写ドラマがヒットした「ポルノグラファー」で知られる丸木戸マキによる同名コミックを原作に、地球滅亡寸前というSFなシチュエーションで異色の終末を描く恋愛ヒューマンドラマ。傷を抱えた不器用な登場人物たちの心情が交差する恋愛模様と同時に、絶望の中で奇跡を信じたくなるようなストーリーを展開していく。
主人公・仁科真澄を瀬戸が、真澄の大学時代の“昔の男”・日下部律を中田が、アイドルオタクのピュアな男子高校生・広瀬遊馬を富本惣昭が、国民的アイドル・嘉神まどかとその“自称妹”・めぐるを井手上漠が一人二役で演じている。
また、真澄と律が大学時代所属していた出版サークルの同級生・橋本陽介役に大朏岳優、サークルの部長・露口役に前田瑞貴、律に夢中なミスキャンパス・谷口美佐役に西村美柚と、フレッシュな面々が共演。さらに、真澄の母親役に遊井亮子、律の母親役に岡谷瞳、律の父親役に成松修、めぐるの母親役に舟木幸、めぐるの父親役に飯田基祐が配役されている。
主題歌は、水野良樹が主宰するプロジェクト“HIROBA”から「ふたたび(with 大塚 愛)」。作詞作曲は初のタッグとなる水野＆大塚愛が共作、編曲は蔦谷好位置が手掛け、真澄と律のもどかしく、苦しくも愛おしい関係性に重なる楽曲の世界観が、同作のストーリーに寄り添う。
まどかの仏前で手を合わせる遊馬。真澄らは改めて身近に死を実感する。遺影のまどかはほほ笑んでいる。
めぐるは遊馬をまどかの部屋に招き、これ見てと遊馬がまどかに出したファンレターを渡す。めぐるがまどかは几帳面でファンレターをきれいに残していたと話し、遊馬は「ちゃんと読んでくれてたんだ」とすすり泣く。
めぐるが「いっぱい送ってくれたんだね、ありがとう」と言うと、さらに涙が止まらずに嗚咽する遊馬。そんな遊馬をめぐるは抱きしめて、「お姉ちゃんのこと、忘れないであげて、お願いね」と頼んでめぐるも泣く。遊馬は泣きながら「忘れないよ、絶対忘れない」と約束する。
■めぐるは別れ際に連絡先を遊馬に渡す
真澄らはめぐるの父親から車を借りて、今度は遊馬の実家を目指すことに。めぐるはSNSのアカウントとメールアドレスを遊馬に渡し、「もし奇跡が起きて、元通りの世界になったら連絡して」と告げる。
遊馬は感激して「俺もめぐるちゃんにまた会いたい！ 絶対に会う！」と興奮。そして、「隕石来るな！」とまた空に向かって叫ぶ。律が遊馬に付き合って「隕石来るな」をやり、行くぞと声をかける。遊馬は名残惜しそうにめぐるを見つめる。
真澄たちの車が角を曲がって来ると、追いかけてくるめぐる。「またね、またみんな無事に会おうね！」と叫んで手を振ると、遊馬は窓から乗り出して「またね！ めぐるちゃん！」と手を降って応える。真澄たちの車が遠ざかると、めぐるは「みんなありがとう」と静かにほほ笑んだ。
登場したときは、とんだ食わせ者かと思われためぐるだったが、姉思いで根は優しい弟だった。遊馬との間に漂うロマンティックな雰囲気も気になり、めぐると遊馬のストーリーも見たくなる魅力的なキャラクターだった。
◆構成・文＝牧島史佳
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