米フロリダ州オーランド郊外にある約6.7平方キロメートル(1650エーカー)の人工湿地「オーランド・ウェットランズ・パーク(Orlando Wetlands Park)」で今月6日、大きなワニが小さなワニを襲う瞬間の映像が捉えられ、同パークのFacebookグループに投稿されて注目を集めている。オーランドのネットメディアClickOrlando』などが伝えた。

米フロリダ州クリスマスにある「オーランド・ウェットランズ・パーク」で6日、フロリダ州マイアミ出身で現在はミシガン州に住むバーバラ・ディアンジェロさん(Barbara D’Angelo)がワニの共食いの瞬間を捉えた。

「パークを去ろうと準備をしていた時だったわ。私の背後で水しぶきが上がる音が聞こえたの。それで振り向くと、大きなゲーター(ワニ)が口に何かをくわえて泳いでいるのが見えたのよ」と当時のことを振り返るバーバラさん。急いでカメラを取り出すとその後、大きなワニが小さなワニを飲み込む直前までの写真を35枚撮影したという。

バーバラさんがFacebookに投稿したのはそのうちの4枚で、小さなワニは大きなワニに頭を噛まれ、お腹を見せるようにくわえられているのが見て取れる。

バーバラさんは「大きなワニの襲撃は約2分間続いた」と明かすと、次のように続けた。

「そのワニは頭を上げて大きく振り、口にくわえた小さなワニをまるでムチのようにしならせ始めたのです。そして少なくとも3度、小さなワニを地面に叩きつけ、首の骨をへし折ったのです。Facebookの投稿では暴力的なものは避けていますが、最後の写真では小さなワニの体が3つに畳まれ、まるでアルファベットの“S”のようになっているのが分かると思います。」

35枚の写真のうちの数枚は、レンズに泥が飛び散ったり、焦点が合わずにぼけてしまったそうだが、バーバラさんは「写真ではワニの目がはっきり見えるでしょう。あのワニは私が写真を撮っている間、ずっと私のことを見ていたの」と語る。バーバラさんは大きなワニが小さなワニを飲み込む前にその場を後にしたそうで、湿地を歩いている時は発情期が近いワニのうなり声が聞こえていたという。

バーバラさんの投稿には、「自然は美しく、それでいて容赦なく残酷」「素晴らしい写真。こんなに近くでワニを見られるなんて!」「ワニは頭を振ったり、敵を振り回して叩きつけて骨を砕き、肉を噛みちぎり飲み込みやすくすると聞いたことがある」「ワニは僕の元妻も食べるかな」「ワニはチキンのような味だよ」「食べたことがある。淡泊な味」「この公園に是非行ってみたい!」といったコメントが寄せられた。

なおフロリダ大学の教授で野生動物生態学が専門のフランク・マゾッティ博士(Dr. Frank Mazzotti)は、ワニの共食いについてこのように述べている。

「ワニ(アリゲーター)が他のワニを襲うことはそれほど珍しくなく、餌として捕獲するほか、縄張りを守るための襲撃と考えられます。成体のワニが縄張りを守る時には、若いワニを時に攻撃的に、時に致命傷を負わせるほど激しく襲うのです。」

ちなみにフロリダ州魚類野生生物保護委員会(FWC)によると、湿地や沼、湖などが多いフロリダ州には130万頭ものワニ(アリゲーター)が生息しており「水があるところにはワニが生息すると思うこと。そして人もペットも水際には近づかないように」と警告している。

それでも同州の湖では今年2月、犬の散歩をしていた85歳の女性が水際でワニに襲われ死亡、襲撃の直前の衝撃的な映像が拡散していた

画像は『Florida Hikes 「Orlando Wetlands Park」』『Barbara D’Angelo 2023年3月16日付Facebook「Some more shots of a bull alligator eating another alligator」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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