教員の時間外労働に残業代が支払われていないのは違法だとして、埼玉県内の市立小学校の男性教員が県に約242万円の未払い賃金の支払いを求めた訴訟の上告審で、最高裁判所3月8日付で教員側の上告を棄却する決定をした。

これを受け、原告の男性教員と代理人らが都内で会見を開き、「このまま、裁判を終わりにするわけにはいかない」と全国から教員を公募し、集団訴訟を起こすことを発表した。

男性は「一緒に私たち教員の働き方の問題を考えていきませんか。私たちの働き方はどう考えても法律違反に当たると思います。未来に携わっていく教員の労働環境をより良くしていきたいと思いませんか。一人一人の思いを裁判で伝えて行きませんか」と呼びかけた。

●「画期的な判決を勝ち取るような訴訟運動を」

「たくさんの励ましをいただき、それが私の心の支えになっていました。今は感謝の気持ちでいっぱいです」。男性は全国各地の支援者に向けて、感謝を述べた。

さいたま超勤訴訟は敗訴で終わりました。私の力が及ばず敗訴してしまったことは、今後の判例となり悪い結果を残してしまう可能性もあります。反面、教員の時間外労働として認められる結果も残しました」(男性)

男性は「判決に対する問題をあげたらきりがありません」と話しつつ、裁判が終わった今できることとして、原告を全国の教員から募集する集団訴訟「第二次訴訟」を提案した。

今回の裁判では、男性の超勤4項目以外の一部の時間外労働について「労働時間に該当する」と認定。ただ、国家賠償法上の違法性があるとまでは認めなかった。

埼玉大学教育学部の高橋哲准教授は、「第二次訴訟」では男性の裁判で認定された枠組みが活用できることに意義があると説明する。

「時間外労働が長いと言われている中学校教員や強制部活動が問題となっている高校教員が原告となった場合、国賠法上、違法性が認められる可能性が非常に高い」。また、最初から憲法違反を問うことで、最高裁での法律判断を改めて求めていく方針だという。

代理人の若生直樹弁護士は「時間外労働が存在してはいけないのに、誰も責任を問われない。それは矛盾していることが、裁判を通じて明らかになった。みなさんが希望を持てる、画期的な判決を勝ち取るような訴訟運動をみなさんと一緒に展開したい」と話した。

詳細は4月23日に「田中まさお支援事務局」のTwitter(https://twitter.com/1214cfs)で公開予定。

「私たちの働き方はどう考えても法律違反」教員の残業代訴訟、集団訴訟を呼びかけ