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 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)MVP特需だけではなさそうだ。米経済誌フォーブスが今季のメジャーリーガーの総年収ランキングを現地27日に発表。エンゼルス大谷翔平が歴代最高額となる6500万ドル(約85億5300万円)でトップに算出された。

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 大谷の今季年俸は3000万ドル(約39億4800万円)で、それを上回る3500万ドル(約46億500万円)もの副収入を得ることになるだろうと指摘した。このオフに新たに化粧品の「コーセー」、スポーツ用品の「ニューバランス」とスポンサー契約を結び、契約社数は13社にのぼる。グラウンド外での収入は2021年が600万ドル(約7億8900万円)で、昨年が2000万ドル(約26億3200万円)だったというが、さらに1・5倍の規模に膨れ上がる。

 13社の打ち明けはバンテリンコーワ、セイコー、ヒューゴボス、ファナティクス、トップス、コーセー、ニューバランスなどを挙げた。

「翔平の日本市場における広告効果は数千万ドルにのぼるだろう。彼は野球選手の枠に収まらず、それ以上に日本における象徴的存在だ」。ニューバランスのマーケティング責任者であるクリス・デービス氏は、同誌の取材にそう答えた。

 さらに同氏は「翔平の収益力は、NBAで名前がシューズにつけられるようなトップクラスの選手と同等」と続けた。マイケル・ジョーダンコービー・ブライアント、レブロン・ジェームズら米国を代表するスーパースターと同格と位置付けた。

 フォーブス誌が昨年8月に発表した世界のアスリートの年収ランキングでは、1位は男子サッカーリオネル・メッシで総収入は1億3000万ドル(約171億円)だった。以下2位は男子バスケットボールのレブロン・ジェームズの1億2120万ドル、3位は男子サッカークリスティアーノ・ロナウドの1億1500万ドルとなっていた。日本人では女子テニス大坂なおみが最高位で、5920万ドルで19位だった。大谷の数字はメッシやジェームズにはまだ及ばないが、日本人アスリートではトップに立つことになる。

 今季終了後にはFAとなる。その後の契約交渉では、契約総額で5億ドル(約658億円)以上での巨額契約が見込まれている。そうなれば年俸も今季の3000万ドルを上回るのは確実。数年後には世界のアスリートのトップに立つことも、決して夢物語ではなくなってきた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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