イーロン・マスク(51歳)が、人工知能の発達は、歯止めの利かない深刻なリスクを人類社会へ及ぼすと警鐘を鳴らした。ChatGPTのような人工知能システムが数百万の仕事を危険にさらし、偽情報の拡散を引き起こす可能性があるとの警告が出されている中、イーロンは、アップル社の共同創設者であるスティーブ・ウォズニアック(72歳)や、ドゥームズデイ・クロックの責任者を含む1000人以上の学問研究者とテクノロジー産業関係者らと共に公開書簡の署名者に加わっている。

フューチャー・オブ・ライフ・インスティテュートによって発表されたその書簡にはこう書かれている。

「すべての人工知能の研究所に、直ちに研究の中断を求めるとともに、政府が介入し猶予期間を設けることを要請します」
「このような決定は、選ばれていないテクノロジーのリーダーに委任されるべきではありません。強力な人工知能のシステムは、その効果がポジティブでリスクが管理可能であることが確信できてから開発されるべきです」

また同書簡には他にも、「人間のような知能」を示しているとマイクロソフトの研究者が主張するOpenAI社のChatGPTのアップグレード版である「GPT-4」よりも強力な人工知能システムの「トレーニング」を、即座に6か月間中断するよう求めている。

また署名者らは「危険な競争から一歩引いて、予測不可能なブラックボックスモデルの能力レースを止めることを単に望んでいるだけ」とし、人工知能の研究を完全に禁止することを求めることはしないとしている。

一方、マイクロソフトの共同創設者であるビル・ゲイツ(67歳)は最近のブログで、AI防衛システムのスカイネットが人類を危険と判断して核攻撃で抹殺するというジェームズ・キャメロン監督の映画「ターミネーター」のプロットを引用し、「超知能的なAIシステムが制御を失い」「人間を脅威とみなすかもしれない」と述べていた。