
客による迷惑行為が世間を騒がせている。そこで日刊SPA!では反響の大きかった困った客の記事トップ10を発表。店員が本音を語る迷惑客の数々から第9位は、こちら!(集計期間は2018年4月~2022年12月まで。初公開日2019年6月29日 記事は当時の状況です)
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日々多くの客が訪れるコンビニ。筆者は長年コンビニでアルバイトを続けてきたが、ひどくマナーが悪いと感じた客もいる。中には、迷惑行為を繰り返した挙げ句、出入り禁止となった輩も……。
◆コーヒーマシンでインチキする人が多い
どこのコンビニにもコーヒーマシンが設置されている。注文が入った場合、筆者の働いていた店ではSかMサイズのカップを渡す。カフェラテの場合はMだ。購入後はセルフサービスなのだが、店側はちゃんと正しいボタンを押しているか、ずっと見ているわけにはいかない。
常識人だったらSを買ってMやカフェラテのボタンなどは押さないものだ。ところが意外にも、それをやる人は多いのだ。
見つけたら注意して差額をもらうようにしているが、これは窃盗などにあたる可能性が高いのではないか。この人たちには、それがわからないのか?
もしもボタンを押し間違えたらそれは客の責任なのだが、確信犯的に「あれ、間違えちゃった。どうすればいい?」と聞いてくる客までいる。
きちんと買い直してもらうこともあるが、カップもお金がかかっているし、コーヒーや氷もタダではない。こっちは他の作業をしていて忙しいので、そのまま諦めてしまうこともある。相手はそれを狙っているのだろう。
◆自分のミスを認めない客も…
確かに、実際に客がボタンを押し間違えてしまうこともある。だが、自分のミスを認めないで店員に迫ってくる人も多いのだ。
「カフェラテを押したのにミルクしか出てきません!」
そこで試しにボタンを押して確認してみると、正常に出てくる。とはいえ、客にそう言われては仕方がないので新しいカップを渡すが、一杯が無駄になってしまい、どこか納得がいかない。筆者の働いていた店のオーナー夫婦もひどく嘆いていた……。
ただ、勘違いしてほしくないのは95%の人は普通にコーヒーマシンを使ってくれる。問題は残り5%の連中なのだ。
◆迷惑行為を繰り返し、“出禁”になった客
前述のような迷惑な行為を店で繰り返せば、実際に出入り禁止になることもある。
客で森田(仮名)という態度が悪く問題の多いオヤジがいた。例えば毎朝タバコを買いにくるが、銘柄を言わない。店員がキョトンとしていると「マルボロ・ボックスだろ!」と、こんな感じである。
若い店員などにも言いがかりをつけるので、店長は彼を出禁にするチャンスを狙っていた。ある朝から森田はタバコに加え、コーヒーマシンでコーヒーのSを買うようになった。
いつものようにマシンに向かう森田。しかし、マシンから聞こえてきたのはカフェラテの音である。店長はここぞとばかりに後ろから回り込み、「なんで違うボタン押してるの。ダメだよ。差額50円を払ってくれ」と注意した。
◆1週間後もまた…
森田は悪びれもせず、「間違えただけだよ」と言う。結局、その時は50円を支払って帰っていったが、その1週間後。再びやってきてコーヒーのSを注文。店長が後方から確認してみると、またもやカフェラテを押していた。店長が激怒する。
「また違うボタン押しただろ。なにやっているんだよ」
「違うよ、間違えただけだよ」
店長はカップを取り上げ、別のカップを置いてSのボタンを押す。あれこれと騒ぐ森田に対して、店長がこう告げた。
「わざとやっているのはわかっている。もう店にはくるな。出入り禁止だ。これ以上騒いで迷惑をかけたら警察を呼ぶぞ!」
それ以来、森田は店の前は通るが、店内に入ってくることはなかったのである。
<取材・文/浜カツトシ>

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