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 球春到来、セ・リーグは31日に一斉に開幕した。阪神DeNA戦(京セラドーム大阪)に6-3と勝利。15年ぶりの古巣復帰となり、注目があつまる岡田彰布監督が記念すべき開幕戦で初白星を手にした。

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 投げてはエース・青柳晃洋が6回途中を投げ、2安打7奪三振1失点と試合を作り、打っては4回には青柳のスクイズも飛び出すなど硬軟からめた作戦で、効果的に点を奪う。8回にも無死二塁の場面で代打、糸原健斗が進塁打となる二ゴロで走者を進め、その後の小幡竜平の適時打で加点。9安打6得点は正に岡田監督が目指した「ベンチで勝つ」野球、采配の妙味も存分に感じさせた試合となった。

 8回には昨年、開幕戦で炎上したケラーが失点するなどの緊迫する場面もあった。岡田監督も「去年見てたからな、嫌な予感はしたよ」とはらはらしながらも、最後はWBCで侍戦士だった新守護神の湯浅京己が抑えてゲームセット。球場に詰めかけたファンは元より、この快勝には一時「阪神優勝」「岡田監督」がツイッターでトレンド入りするなど、大盛り上がりとなった。

 また快勝劇の裏にある岡田監督の「配慮」も選手を存分に輝かせた。シーズン前から野手には「打てなくていい」を繰り返し伝えてきた。打線は水もの。守備から固めていく野球は安定感を生むと共に選手のプレッシャー軽減にもつながった。

 この日の試合では「8番・遊撃」でプロ5年目にして開幕初スタメンをつかみ、3安打の猛打賞、2打点もあげた小幡が攻守に渡って躍動。これまでは打撃が課題とされてきた選手だったが、打てない選手にもっと打てとプレッシャーをやみくもにかけるのではなく、ベンチで打ちやすい環境、準備を整える。これこそ、「どの選手も生かす」岡田野球の真骨頂だった。

 開幕戦で昨年苦しめられたDeNAの左腕軍団に土をつけられたことも大きかった。前評判の高さ通り、岡田阪神が話題の中心に躍り出ている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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