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 巨人は1日の中日戦(東京ドーム)に2-0と勝利。先発した新外国人のグリフィンの好投、中田翔にも2試合連続弾が飛び出し、チームは2023年度シーズンの初勝利を飾った。

 オープン戦から好調を維持してきた左腕グリフィンは7回3安打無失点。カットボールを効果的に使い、緩急あるピッチングで中日打線を寄せ付けない。見守った原辰徳監督も「テンポ良くフィールディングも良かった。最初のピッチングとして素晴らしかった」と評価した。

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 打線では2試合連続弾となる中田が光ったが、存在感を示したのはこの日、「1番・左翼」で先発出場した梶谷隆幸にもある。初回先頭の打席では涌井の直球を捉えて右前へ。これで21年7月以来、632日ぶりの1軍での安打をマークすると、その後の中田の適時打で先制のホームを踏んだ。2回の第2打席でも二塁打を放つと、ヘッドスライディングで二塁へ滑り込むガッツを見せた。一昨年10月に腰、昨年5月に左ひざを手術と故障が続いた。久々に本拠地でのヒーローインタビューに立った梶谷は「長かったなと。野球は素晴らしいなと思いました」と長いリハビリ期間を経ての復帰に感慨をにじませた。

 復帰即マルチ安打と結果を示したベテランには原監督も「大きいですね。対応力というものは素晴らしい」とたたえた。

 一方、たった1試合でスタメンの座を奪われたオコエ瑠偉にも注目が高まっている。オープン戦で好調を維持し、開幕戦の「1番・左翼」を勝ち取った。開幕戦は2三振、併殺打など4打数無安打、華やかな開幕戦で存在感を示すことはできなかった。

 迎えた2試合目で早速スタメンから外されたことにネット上からは「もうちょっと使ってあげて!」という声も上がるが、当初からオコエが守る「左翼」はチャレンジ枠という見方もあった。

 今季の開幕戦は中堅からコンバートとなった丸佳浩が右翼に入り、中堅に新外国人のブリンソン、そして左翼にオコエが入る形となった。

 一方で外野手争いはし烈になってきており、オコエ、梶谷のほかにもベテランの長野久義、ファームでもオープン戦打率・286と結果を残したプロ2年目の岡田悠希、再ブレイクが期待されている松原誠弥、元気印で知られる増田陸、即戦力ルーキーとして期待されるドラフト2位の萩尾匡也なども控えている。

 今後もオコエがレギュラーを獲得するためには、これらのライバルとの争い、何よりも試合での結果が求められる。開幕前には「ここからが本番なので、もう一回気を引き締めて、1からしっかりやっていきたいと思います」と前を見据えていた。まだシーズンは長い。不屈の精神で開幕スタメンを勝ち取った根性を引き続き、期待したいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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