現在、初の3都市アリーナツアー「美 少年 ARENA TOUR 2023 We are 美 少年~Let’s sing it~」を開催中の美 少年。その中から、3月31日に行われた、神奈川横浜アリーナ公演の模様をリポート。

【画像】炎と火花のド派手な演出で会場を沸かす

■「はっきり言って今日のショーはヤバ過ぎる!」

1曲目を飾ったのは、ツアータイトルにもなっているオリジナル曲「Sing it」。メインステージ上空から、ピアノの鍵盤をモチーフにしたゴンドラに乗って登場した6人が、“美 少年コール”で会場を一つに。金指一世は、ストーリテラーのように「はっきり言って今日のショーはヤバ過ぎる!」と会場に語り掛けると、ライブのセットリストを料理に見立てて「Bon appétit(召し上がれ)」とフランス語でキメッ。ファンタスティックなショーの始まりを思わせるに演出に、ワクワク感が加速していく。

続く「Troublemaker」では、ポップな映像をバックにノリノリでダンス!仲良くハートを作る佐藤龍我と金指に、那須雄登が加わろうとして、2人に邪険にされてしまったり(笑)、笑顔&わちゃわちゃ全開の6人のオープニングだった。

■前半戦ラストは”ライブで一緒に盛り上がれる曲”で

その後は、亀梨和也が作詞を手掛けた切ないラブソング「ねぇ もっと」で、ガラリと雰囲気を一変。布が揺らめく中、6人が切なく艶やかに歌い踊る。浮所飛貴と佐藤龍我の吐息交じりのセリフに、会場からは黄色い悲鳴が上がった。

藤井直樹&那須&佐藤による「台風ジェネレーション」では、佐藤の手から空へと、紙吹雪が舞い上がっていく。まるで、サクラの花弁が舞い踊るような幻想的な光景と、3人のキレッキレのダンス&ブレークダンスパフォーマンスのギャップが観客をくぎ付けに。 

仮面を着けた6人がミステリアスに踊る「NOT FOUND」も雰囲気たっぷり。メンバー同士が手を合わせ、向かい合って歌うシーンも色っぽく、美しかった。

前半戦ラストは、本ツアー初披露となる新曲「Big Wave!!!!!!」。歌詞に合わせて、高速JUMPを繰り返すダンスが癖になる、超アップテンポなアゲアゲナンバーで会場を盛り上げる!「ライブで一緒に盛り上がれる曲がほしい」とメンバーがリクエストしてできた曲ということで、一体感は最高潮に。メンバーとともに客席のペンライトが跳ね、会場が揺れるほどの盛り上がりとなった。

■“世界旅行”をテーマにさまざまな国にまつわる楽曲をメドレー

MCを挟んでの後半戦は「スペースジャーニー」でスタート。“世界旅行”をテーマに、ニューヨーク、ドバイ、韓国…さまざまな国にまつわる楽曲をメドレーで披露。トロッコに乗って、2階席のファンの近くへ行き、ファンサービスし存分に愛を届けた。旅の最終地は、東京・浅草。巨大なおみくじを引くと“吉吉”の文字が表れ「吉吉Bang!Bang!」へ突入。キャッチ―な振り付けとラップが印象的なパワフルなナンバーで、会場を沸かせた。

この日、最も会場の温度を上げたのは、「SIX SENSES」から「Boom SHAKALAKA」と流れる、超ワイルドなパフォーマンス。アグレッシブに歌い踊り、やんちゃセクシーな魅力を発揮しながらも、気品とアイドル性を決して失わない。炎と火花のド派手な特攻も最高のスパイスとなって、6人のパフォーマンスを引き立てる。瞬きをするのももったいないくらいの、息をのむほどカッコいいステージに心の底から痺れた。

「一緒に歌おうぜ!」と浮所が叫び、「Cosmic Melody」から始まるラストスパートへ。「YOU & 美」では、岩﨑大昇が「歌ってくれる?」とファンにマイクを向け、会場中が大合唱。心地よい一体感と、観客の歌声を愛おしそうに聴く、メンバーの優しい顔が印象的だった。「ザ・ハイスクールヒーローズ」では、自転車に乗って花道を疾走! 「まだまだ騒げるよな?」と客席をあおり、「Super Boys」を熱唱。最後の最後まで、全力で会場を盛り上げた。

そして、本編の最後を飾るの「Compass」へ。「これからも僕たちは、揺るがない夢を追いかけて駆け抜けて行きます」と藤井がファンに力強く宣言。歌で思いを届けた。

■観客とともにエンターテインメントの真髄を体現したライブ

美 少年の最大の武器であるキラキラ感に、初の単独アリーナツアーという大舞台に立つ“自信”が加わり、6人の輝きは無限大に増していく。成長を続けるダンスや歌などのパフォーマンススキルはもちろんだが、それ以上に6人がライブを愛し、心からステージを楽しんでいるその姿こそに心を動かされた。「最高!」「大好き!」と繰り返す6人が発する幸せパワーが会場中に広がり、充満していく。全力で楽しみ、楽しませる。シンプルながら、最上級の答え。観客とともにエンターテインメントの真髄を体現した、濃密で素晴らしいライブだった。

取材・文=鳥取えり

美 少年初の3都市アリーナツアーが開催中/※ザテレビジョン撮影