中国のCGアニメーション映画『雄獅少年/ライオン少年』より、本日4月4日「獅子の日」にあわせ、本編冒頭に流れる主人公・チュン(声・花江夏樹)たちが挑む獅子舞バトル競技について語る本編映像と場面カットが一挙解禁された。

【動画】千葉繁のナレーションと水墨画で魅せる『雄獅少年/ライオン少年』本編映像公開

 孫海鵬(ソン・ハイポン)監督が手掛けた本作は、1世紀ごろ後漢時代の中国大陸が発祥とされ、現在では中国国家級無形文化遺産にも指定されている伝統芸能・獅子舞をモチーフに、獅子舞の演武に挑む少年たちを描く。2021年12月に中国で公開され、興行収入は2.49億元(約50億円)、動員638万人の大ヒット。日本では中国映画を届ける「電影祭」にて2022年に『雄獅少年 少年とそらに舞う獅子』として日本語字幕版が上映され、大きな反響を呼んだことから、日本語吹き替え版の全国公開が決まった。

 解禁された映像でナレーションを務めるのは、『北斗の拳』のナレーションや『ONE PIECE』のバギー役で知られるベテラン声優の千葉繁。「獅子が舞えば天地が揺れる! 世の繁栄と幸福を祈り、目覚めよ!」というせりふで映像は始まり、水墨画のようなアニメーションで躍動感あふれる獅子の姿が描かれる。

 「獅子舞は中国の優れた民間芸能。踊り、音楽、武術が一体化している。古よりその人気は衰えることなく受け継がれてきた。祝いの場には欠かすことが出来ない。故郷を離れたものは獅子が立ち上がり、太鼓が響くと、遠い地の果てでもふるさとを目の前に感じる。道は険しくとも未来へ希望が湧いてくる」という言葉の通り、獅子舞は中国の伝統芸能で現在では中国国家級無形文化遺産にも指定されているほど強く文化として根付いている。

 そして、「獅子舞には南北二つの流派アリ。南は表情豊か、跳ね上がり、避け、挑み、回り、飛ぶ! 獅子の動きは堂々として勇ましく、無数に変化する。南の獅子舞の競技のひとつが、富を象徴する青菜の奪い合い。二頭の獅子が踊りや足技、身のこなしで優劣を競う」と続くが、我々が知る“獅子舞”とは似て非なるものが中国獅子舞。

 花江も「獅子舞というテーマが新鮮。僕のイメージしていた獅子舞よりも動きが派手で華やかでとても見ごたえがある」と語るように、本作で描かれているのはまるで本物の獅子のようにアクロバティックで躍動感にあふれ、まさに“獅子舞バトル”という言葉にふさわしい熱く激しい争闘だ。

 場面カットでは、チュンが獅子舞バトル競技大会を目指すきっかけとなる、同じ名前を持ちながら屈強な男たちをも圧倒するほどの獅子舞の名手である少女チュン(声・桜田ひより)から獅子頭を受け取る運命の出会いのシーンから、共に獅子舞バトル競技大会を目指すお調子者のマオ(声・山口勝平)と食いしん坊のワン公(声・落合福嗣)、そして一度獅子舞から離れていたがチュンたちの熱い思いから師となることを決意したチアン(声・山寺宏一)の姿も写し出されている。“野良猫”と馬鹿にされ、虐げられてきた少年たちは<夢>をつかみ、“獅子”になることができるのか―。

 また、公開された場面カットからは驚くべきその細部までの描き込みも垣間見ることができる。チュンが獅子頭を持ち街を見るシーンでは、1フレームに10時間(1秒が24フレーム)ほどかけたという。

 アニメ映画『雄獅少年/ライオン少年』は、5月26日より全国公開。

映画『雄獅少年/ライオン少年』場面写真 (C)BEIJING SPLENDID CULTURE & ENTERTAINMENT CO.,LTD (C)TIGER PICTURE ENTERTAINMENT LTD. All rights reserved.