京阪ホールディングスは2025年度までの中期経営計画を発表しました。運輸業では、新型車両の追加導入やプレミアムカー増備、観光列車の導入を盛り込んでいます。これらを今後どのように進めていくのか、京阪に聞きました。

3000系の全編成がプレミアムカー2両連結

京阪ホールディングスは2023年3月30日(木)、2030年度までの長期経営戦略と2025年度までの中期経営計画を発表しました。

このうち運輸業の中期経営計画には、環境配慮型の新型車両である13000系電車の追加導入や座席指定車両「プレミアムカー 」の増備、観光列車の導入、ワンマン運転の拡大などを盛り込んでいます。

13000系の追加導入のスケジュールと両数は、京阪の広報部によると「2025年度に18両を増備予定」とのこと。

「プレミアムカー」は2017年に開始。6号車が特別車両として改造され、料金は400~500円です。当初は特急用車両の8000系電車のみの連結でしたが、2021年から3000系にも登場しています。

今後について、具体的には「2025年秋から3000系に増結し、3000系の全編成が『1編成に2両』連結するようになります。何号車を新たにプレミアムカーとするかは、現在検討しています」(同)と話します。なお、プレミアムカーに置き換えられて余剰になる既存車両の活用は「未定」だそうです。

沿線エリアへの誘客強化に向けた観光列車の導入については、車両を新造するのか、それとも既存車両を改造して導入するのかといったことも含め、現在検討中とのこと。

京阪では、観光需要を見据えた列車として、京橋~七条間ノンストップ快速特急「洛楽」が一日数往復運行されていますが、列車そのものを観光目的にした列車はありません。いっぽうで淀川の対岸を走る阪急京都線では、1両ごとに異なった意匠を楽しめる和モダン列車「京とれいん 雅洛」が運行され、注目を集めています。

京阪13000系(画像:写真AC)。