イタリアのピニンファリーナもデザインに携わっているそう。

ナショナルメーカーが造る独自開発のEV

トルコの新興自動車メーカーToggは2023年4月3日、初のEV(電気自動車)となる「T10X」の出荷を開始したと発表しました。

Toggは「Turkiye'nin Otomobili Girisim Grubu」(トルコ自動車企業連合)の略で、その名の通り国内企業4社や同国商工会議所連合会などが出資する形で2018年6月に設立されました。

従来、トルコには海外企業の工場などは複数あったものの、国産メーカーや独自の自動車ブランドはない状況でした。そこでエルドアン政権が全面支援する形で生まれた、いわば国策の自動車メーカーがToggです。

最初のモデルとなったT10Xは、いわゆるCセグメントにカテゴライズされるSUVで、車体サイズは全長4599mm、全幅2100mm(車体幅は1886mm)、全高1676mm、重量は1.95~2.16t(モデルで異なる)。駆動方式はデュアルモーターのAWD(全輪駆動)ですが、路面状況に応じて前部モーターを切って後輪駆動へ切り替え可能です。最大出力は前後のモーターを駆動させた場合は320kW(430hp)、後部のみでは160kW(210hp)です。

ボディカラーは6色、インテリアカラーは3色からなり、ホイールはグレードに応じて17、18、、19の各インチが用意されています。ちなみにボディデザインには、イタリア企業ピニンファリーナもかかわっているとのこと。

T10Xは、まずは先行予約客から引き渡しをしていくそうで、最初の生産車はエルドアン大統領に納車されています。

また、翌4日には、初の海外顧客としてアゼルバイジャン共和国のイルハム・アリエフ大統領にも引き渡されており、Toggのトップであるギュルジャン・カラカシュCEO(最高経営責任者)の公式ツイッターでは、トルコアゼルバイジャンの両国関係者が1台のToggに同乗する様子が公開されています。

Toggでは今後、Cセグメントセダンの「T10S」や同じくCセグメントクーペの「T8CX」、BセグメントSUVの「T8X」などを発売する計画です。

トルコ初の国産EV「T10X」(エルドアン大統領のTwitter〈@RTErdogan〉より引用)。