オンラインカウンセリング・コーチングの「cotree」を展開する株式会社cotree(本社:東京都港区、代表取締役:西岡 恵子、以下cotree)は、うつ病等の精神疾患を患う人の家族に向けたコミュニティサイト「encourage(エンカレッジ)」を運営する株式会社ベータトリップ東京都目黒区、代表取締役:林晋吾)と共同して、4月7日の世界保健デーに際して、うつ病等の精神疾患を患う方のパートナー(2,256名)を対象に、うつ病等当事者を支えるなかでの悩みについて、実態調査を行いました。

  • トピックス
  • はじめに
日本におけるうつ病の患者数は年々増加を続けており、「平成29年 患者調査」によると、うつ病等を含む気分・感情障害の外来患者数は120万人を超えています。100人に約6人が生涯のうちにうつ病を経験しているという調査結果※1があるなど、うつ病は非常に身近な病気と言えます。

多くの方がうつ病等を患うということは、その傍らにそれだけ多くの家族やパートナー等がいるということでもあります。

しかし、そういった精神疾患・障害のある人を支えていく上で、家族やパートナーらに対する適切な情報提供が乏しかったり相談先を見つけることが出来なかったり、いま一歩課題があることも指摘されています※2。

本調査では、うつ病等の精神疾患当事者のパートナーがもつ生活課題の実態の一部を、encourageの利用者のみなさんの声をもとに明らかにいたしました。

※1 川上憲人.「世界のうつ病,日本のうつ病」.『別冊・医学のあゆみ 最新医学のあゆみ うつ病のすべて』.医歯薬出版社, 2010; 42–46.
※2 全国精神保健福祉会連合会.『精神障がい者の自立した地域生活の推進と家族が安心して生活できるための効果的な家庭支援等のあり方に関する全国調査報告書』2018.
  • うつ病等当事者のコミュニティに参加するパートナーの73%以上が「妻」
調査対象者のうつ病等当事者との関係性
encourageを利用するユーザーのうち、うつ病等当事者の配偶者などパートナーを対象にその関係性について調査すると、73%以上が当事者の妻であることがわかりました。

本調査では、この前提のもとに、うつ病等当事者のパートナーとして生活する女性たちの悩みに焦点を当て、パートナーたちの身の回りにどのような社会課題があるのかを明らかにします。
  • 最も多く話題にされるのは「夫」について、「子ども」「仕事」についても多く言及される
encourageを利用するうつ病等当事者のパートナーたちが、encourage内で発言した内容の頻出ワードランキングを確認すると、最も多かったのは「夫」について。次いで、「自分」「気持ち」「子ども」「仕事」が並びました。今回はこの中から、「夫」「子ども」「仕事」の3つに注目し、それぞれについてテキストマイニングによる調査を実施しました。
調査対象のコメントに含まれるワードの関連性をテキストマイニングのマップで確認すると、最も多い「夫」を中心として、子ども・仕事・うつ(鬱)・実家などの多くのワードが紐付いており、「妻」のコメントの中心がうつ病等を患っている夫についてであることがわかります。

また、「仕事」には家事や育児といったワードが結びついており、夫の仕事と関連して、家事や育児といった話題が頻繁に挙げられていることがわかります。

次に、これらのワードの出現傾向を更に細かく解析し、パートナーたちの抱える生活課題を抽出していきます。
  • 「子ども」にまつわるコメントからわかる「育児」と「出産」の悩み
子どもに関するコメントのみを抜粋し、関連するワードをもとにしたマップを作成すると、「育てる」「保育園」「世話」のような育児に関するコメントと、「作る」「生(産)まれる」「ほしい」といった出産や子作りに関するコメントの2つの傾向が明らかになりました。

コミュニティ内では、以下のようなコメントが多く寄せられました。

「子ども」に関するコメント
(利用者への配慮のため、掲載する内容は実際の投稿ではなく、複数の投稿内容をもとに作成したものとなります。)
  • 「仕事」の悩みは、「育児」・「家事」との両立が悩みに
仕事に関するコメントのみを抜粋し、関連するワードをもとにしたマップを作成すると、前述の子どもと同様に「育児」「家事」のような育児に関するコメントが多くみられました。

コミュニティ内では以下のようなコメントが多く寄せられました。

「仕事」に関するコメント
(利用者への配慮のため、掲載する内容は実際の投稿ではなく、複数の投稿内容をもとに作成したものとなります。)
  • 今後の展望
今回の調査の結果、うつ病等を患う人のパートナー女性の多くは、休職等の「夫」の「仕事」に関連して、育児などの子どもに関する悩みを多く抱えており、今後の出産などのライフイベントにためらってしまっていることが示唆されました。

病気や障害を抱える当事者と同様にそのパートナーたちも、多様な困難を抱えています。当事者を支えることだけに注目するのではなく、その周りで疲弊していたり、ライフイベントのなかで不安や悩みを抱えている家族やパートナーにも支援があるべきではないでしょうか。

当事者への支援と同様に家族やパートナーが、容易に支援を受けられ、適切な情報提供がされるためには、まだ多くの課題があります。

今回の調査結果を受けcotreeは、encourageと連携を深め、メンタルヘルスケアにアクセスしやすい環境を作り、だれもがいつでも心の支援を受けられるような社会を作ることを目指します。

<調査概要>
有効回答数 encourageを利用するうつ病等当事者のパートナー:2,256
データ取得期間 2017年9月10日~2023年2月17日
調査方法 encourage利用時の投稿・コメントを全件収集し、テキストマイニングを実施
※構成比の数値は小数点以下第2位を四捨五入しているため、個々の集計値の合計は必ずしも100%とはならない場合があります。
※報道関係者におかれましては、本リリースを掲載・報道または引用する場合には、「株式会社cotreeおよび株式会社ベタートリップ調べ」と付記のうえご使用くださいますようお願い申し上げます。
  • オンラインカウンセリングの「cotree」とは
日本最大級のオンラインカウンセリングサービス「cotree(コトリー)」
https://cotree.jp/

ビデオ・通話形式の「話すカウンセリング」、またはメッセージ形式の「書くカウンセリング」の2種類のオンラインカウンセリングをご利用いただけます。心理資格の中でも専門性の高い「臨床心理士」や「公認心理師」の保有者が150名以上登録し、国内最大の登録数*を誇ります。審査を通過した方のみ登録しているため、安心してご相談いただけます。
※国内カウンセリングサービスの公開カウンセラー数を比較(2023年3月時点、自社調べ)
  • encourage(エンカレッジ)について
encourageは、うつ病双極性障害など精神疾患を抱える方のご家族やパートナーの方向けの無料コミュニティサイトです。2017年9月のオープン以来、精神科医や産業医、薬剤師、臨床心理士、精神保健福祉士など専門家の協力を得て、多様な情報を発信し続けています。ご家族ならではの悩みについて相談し合ったり、専門家が監修するコラムや相談事例を読むことができます。
2023年3月現在の登録会員数は10,000名以上、累計の投稿コメント数は31,000件に上ります。
【会社概要】
代表取締役社長:林 晋吾
所在地:東京都目黒区目黒2-11-3
設立:2015年12月
資本金:5,000,000円
URL:https://encourage-s.jp/service
  • 株式会社cotreeについて
株式会社cotreeは、「やさしさでつながる社会をつくる」を企業理念とし、メンタルヘルスケアのインフラを目指し、2014年の設立以来、オンラインカウンセリング・コーチングを中心に「メンタルヘルス x IT」の領域で事業およびサービスを展開しています。
【会社概要】
代表者:代表取締役 西岡 恵子
所在地:東京都港区六本木4-8-5 5階 Kant. co-office 507
設立: 2014年5月
資本金:22,500,000円
URL:https://cotree.co

【運営サービス】
個人向けオンラインカウンセリングサービス 「cotree (コトリー)」
https://cotree.jp/
個人向けコーチングサービス 「cotreeアセスメントコーチング」
https://as.cotree.jp/
法人・団体向けオンラインカウンセリングサービス「cotree法人・団体向けプラン」
https://corp.cotree.jp/
大学向けオンラインカウンセリングサービス「cotree大学向けプラン」
https://corp.cotree.jp/university
法人向けメンタルヘルスケア研修サービス
https://corp.cotree.jp/learning

配信元企業:株式会社cotree

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