(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 今季、開幕4連敗というスタートを切ったDeNA阪神との3連戦は何れも先発陣が中盤まで持たず、巨人との初戦では完封負けを喫した。その後、巨人に2連勝して持ち直してはいるものの、昨シーズンはヤクルトに次ぐ2位の成績を残しており、三浦大輔監督3年目の今季はペナント制覇への期待も高まっているだけに、出ばなでのつまずきは痛かった。

【関連記事】「言っておくが、彼はまだ21歳だ」圧巻11Kの佐々木朗希に米メディア驚嘆!「当然のように、ほぼ無安打」

 今季のDeNAは打線を大きく組み替えてシーズンに挑んでおり、昨年、クリーンアップを担い、リーグ打撃上位の成績を残した佐野恵太を1番で起用している。数字上は開幕から結果を残してきているものの、勝負強さも備える佐野を先頭打者に置くという選択は、打線のつながり、そして迫力の面では昨季と比較してもやはり見劣りしてしまう。

 開幕から4連敗という結果や、チーム打率も2割前後であるだけに、この打順についてはファンのみならず、球団OBからも不満の声が聞こえている。

 現役時、DeNAの前身である大洋で長く主力として活躍した高木豊氏がYouTubeチャンネル『TAKAGI YUTAKA BASEBALL CHANNEL』を4月6日に更新、開幕から黒星が続いた古巣に対し、強い言葉を並べている。

 高木氏は開幕戦で主軸のソトや宮崎敏郎らがスタメンから外れたことや、佐野の1番での起用に触れながら、ここまでのオーダーに対し「(打順を決める上でも)適材適所、適任というのがある」と訴えており、その上で「去年までは3番・佐野、4番・牧(秀悟)、5番・宮崎、これである程度の戦いが出来ていた」と打線と比較しながら、現状に苦言を呈した。

 さらに、3タテを喫した阪神の打線の印象として「近本(光司)中野(拓夢)の1、2番はめちゃめちゃ嫌らしい」として機動力、小技の重要性を説きつつも、DeNA打線については「足を使って1点を取る野球ではなく、このチームは『破壊力』だからね」として、「打ち勝つ野球をやらないと勝てない」と戦い方に言及。

 加えて「打順の組み替えも考えたほうが良いと思う」と強調しながら、佐野については走者を還す役割が相応しいとして「6番。ランナーが溜まった状況で回ってきたら嫌だよね」と言葉に力を込め、さらに昨季、先頭打者を務めた桑原将志にも「(死球に)当たってでも出塁を目指す精神を持っている。桑原を1番に置きたい」と打線の変更を主張した。

 DeNAは巨人との2試合目より、2番で起用していた宮崎を3番に据え、そこから今季初の連勝を飾った。その一方で、佐野はリードオフマンでの起用が続いている。現在、12球団で唯一である4点台のチーム防御率をみても、今後、得点力アップは必須だ。高木氏が強く求める「打ち勝つ野球」は、実現出来るのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

開幕4連敗のDeNA、上位打線の「組み替え」を球団OBが提言「打ち勝つ野球をやらないと勝てない」