2023年3月31日から4月2日にかけて、新作オンラインRPG「ブループロトコル」のネットワークテストが開催。正式サービスに向けたサーバーとネットワークの機能確認を目的としたもので、選考によって選ばれたテスターたちが、本作の一部を楽しむことができた。

 

本稿では、そんなネットワークテストに参加した筆者によるプレイレポートをお届けしよう。

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借金返済から始まる王道ファンタジー

 

 

本作の舞台になるのは、「エングラム」という神秘の光に彩られた世界。古代文明の眠る遺跡で目を覚ました主人公(プレイヤー)は、敵に追われていたフェステという少女を助けるが、途中で気を失ってしまう。やがて宿屋で目を覚ました主人公だが、自分が失っている記憶を捜すのを手伝ってくれると話すフェステに乗せられ、彼女の下僕として借金返済の片棒を担がされることに。

 

 

記憶を失っているのはフェステも同じようで、2人がなくした記憶が物語の重要なカギになる様子だった。それ以前にゲームを始めると、白く光る人型の存在と、武器を持った謎の男が戦うシーンなどもあり、伏線として機能しそうな内容が続々と押し寄せてくるため、遊んでいるこちらとしても物語の先が気になってくる。

 

 

ストーリーの要所に挿入されているイベントシーンも見応えがある。キャラクターたちは勢いよく走ったり武器を振るったりとよく動くし、それにしっかりカメラが追従するので迫力があった。

 

さらにキャラクター同士のかけ合いも見どころで、誰かからの話に相手がリアルタイムでリアクションを取る。フェステが突拍子もないことを言うと、主人公や宿泊先の店主が顔をしかめたりするので、そうした変化を見られるのも面白い。表情が変わればそこから本人の心情をくみ取ることもできるため、シーンの1つひとつにも深みがある。

 

 

伏線を次々に張ってくるシナリオ運びや、キャラクターやカメラの動きのダイナミックさ、登場人物たちがかけ合い中に見せるリアクションの細かさなど、演出や表現はなかなかのものだった。

 

充実のキャラクターメイキング 主人公のセリフもボイスで変化

 

 

本作はキャラクターメイキングが実装されており、身長や肉付きといった体格から、髪のスタイルや色、目の形や角度、声の種類など、細かいところまで作り込むことができる。顔つきを変えれば、少年や青年、壮年など、見た目の年齢もカスタマイズ可能だ。幼い子供風の容姿も作れるし、ベテラン冒険者みたいな造形もできる。

 

 

特に印象的だったのがボイス。メイキング時に決めた声で、主人公がしゃべってくれる。バトル中のちょっとしたかけ声にとどまらず、フェステたちと普通にコミュニケーションを取るのだ。今回確認できた分でも主人公のボイスは6種類あったので、少なくともストーリーにおける主人公のセリフは6通り収録されているわけだ。プレイヤーと主人公が同じ場合、だいたい主人公は無口という設定なので、この作り込みには驚いた。

 

 

攻撃方法や特徴も大きく異なる5つのクラス

 

 

本作のバトルはアクションで、専用のダンジョンや広大なフィールドを自由に動き回りながら敵と戦う。さらに、選んだ「クラス」に応じて固有の技を使うことができるのも特徴だ。今回のネットワークテストでは、「イージスファイター」、「ツインストライカー」、「ブラストアーチャー」、「スペルキャスター」、「ヘヴィスマッシャー」の5つが確認できた。各クラスを選択中は通常攻撃が変化、さらに固有のスキルも使えるため、クラスによってさまざまな立ち回りが可能になる。

 

 

イージスファイターは、剣と盾を使う近接タイプのクラス。片手剣を使った身軽な攻撃のほかに、「シールドゲージ」を消費して相手の攻撃を盾で防ぐ能力もある。ガード直後はカウンターも可能で、攻防一体の便利なクラスといったところ。さらに敵の注意を引くスキルも備えており、パーティーを組んで戦う際は、進んで味方を守るような立ち回りが求められそうだった。

 

 

インストライカーは、2本の斧を使った攻撃特化のクラス。ほかのクラスと比べても圧倒的な手数が特徴で、短い時間で大ダメージを叩き出せる。クラス専用の能力として、攻撃をヒットさせるごとに攻撃力が上昇していくため、いかに攻め続けられるかが重要だ。一方で、攻撃の一挙手一投足が小刻みで途中に回避を挟みやすく、攻撃的なスタイルとは裏腹に初心者向きのように感じた。

 

 

ブラストアーチャーは、弓を使った遠距離攻撃が得意。敵の弱点を直接狙うこともできるが、使いこなすには慣れが必要なので、最初は標的をロックオンしながら撃つのがオススメ。照準が固定されるため、攻撃するだけでほぼ確実に命中する。

 

ブラストアーチャーには「バフチャージゲージ」という固有の能力があり、ためたゲージを消費して味方を回復する「キュアアロー」を撃てる。攻撃役と回復役を兼ね備えている分優秀だが、代わりに状況に応じた立ち回りが不可欠。そういう点で、ほかのクラスと比べると運用はちょっと難度は高め。

 

 

スペルキャスターは、炎や氷、雷を使って攻撃する遠距離向け。距離を取って戦う点ではブラストアーチャーと同じだが、こちらは「EP」を消費して属性攻撃を行う。属性攻撃には種類によって固有の状態異常がつくため、ただ攻撃しているだけで敵の弱体化も狙えるのが強みだ。

 

とはいえ、その属性攻撃に使うEPの残量は自分で管理しなくてはならず、スキルごとに消費する量をつねに考えて行動する必要がある。今回試遊した5つのクラスの中では、使いこなすためのハードルが最も高かった。ただ、固有のアクションを使えばEPはいつでも回復できるため、EPを回復するクセさえつけてしまえばそれなりに戦える。

 

 

最後のヘヴィスマッシャーは、近接攻撃に秀でたクラス。身の丈をゆうに越えるハンマーを振るい、周囲の敵を粉砕する。「カートリッジ」を消費することで、特定のスキルや前方への砲撃も可能。スキルとの組み合わせ次第ではさまざまなコンボを構築できる。基本アクションのひとつである「ラウンドショット」には、攻撃を当てた相手を引き寄せるという効果があり、コンボをつなげていく際には大いに役立った。

 

ヘヴィスマッシャーは動きこそ鈍いが、攻撃力が高いだけでなく、ラウンドショットのような使い勝手のいい技も多く用意されており、実際には初心者にもオススメできる。

 

ザコも強敵もいる広大なフィールド 他プレイヤーとの共闘も熱い

 

 

ブループロトコル」の世界は、プレイヤーの拠点となるアステルリーズを始め、草原や山脈、洞窟など、さまざまな地形で構成されている。オープンワールドと言ってもいいくらいの広大なフィールドを、プレイヤーは自由に冒険できる。レベル1のザコ敵もいれば、レベル20の強敵も混ざっており、探索中は気が抜けない。さらに本作は、MMORPGにも似て大人数が同時に接続して遊ぶようなシステムになっているため、今回の試遊では行く先々で多くのプレイヤーに出会えたのも印象的だった。

 

 

本作では、一撃でも攻撃を当てた敵からは撃破時に経験値やアイテムが手に入る。つまり、ほかの人のバトルに少し加勢するだけでレベル上げやアイテム集めが可能であり、それを狙ったのかプレイヤーたちが積極的に介入する光景もよく見られた。リアルタイムマルチプレイができるという仕様は、大人数がつながって遊ぶ本作のスタイルとよくかみ合っていたし、共闘はしたいがパーティーを組むのは気恥ずかしいという人にとってもちょうどいい。

 

 

今回は正式サービス前のネットワークテストだったので、製品版の仕様や作品の全容を確認できたわけではないが、クオリティの高いアニメーションや演出、さらに特徴の異なる5つのクラスの使い心地などを確かめることができた。なお、本作の正式サービス開始は2023年早春。もう間もなく一般向けにも解放されそうだが、今は続報を待ちたい。

(夏無内好)

 

 

【タイトル情報】

BLUE PROTOCOL(ブループロトコル)

リリース時期:PC版は2023年春/PlayStation 5Xbox Series X|Sは未定

ジャンル:オンラインアクションRPG

運営・プロデュース:株式会社バンダイナムコオンライン

開発:株式会社バンダイナムコスタジオ

 

©2019 Bandai Namco Online Inc. ©2019 Bandai Namco Studios Inc.


>> 「ブループロトコル」ネットワークテストをプレイレポート! バンダイナムコとアマゾンがタッグを組んで手がける新作オンラインRPG の元記事はこちら
「ブループロトコル」ネットワークテストをプレイレポート! バンダイナムコとアマゾンがタッグを組んで手がける新作オンラインRPG